ルテインの王様「小松菜・ほうれん草」を使った習慣化野菜レシピ
目の健康成分「ルテイン」を効率的・習慣的に食事から摂る方法
40代以降ともなると、ある程度食習慣においても健康を意識するようになる傾向にありますが、その目的の多くは高血圧などを意識した「塩分控えめの食事」であったり、メタボ防止のための「高脂質を控えた食事」といった意識に偏りがちです。
特に老化現象が始まる中高年においては、体の外見上の変化に意識が向きがちですが、
老化現象は外見上の変化だけに留まらない
ことは言うまでもなく、特に老眼症状においては外見の変化以上に、日常生活に影響を及ぼすことは説明の余地がありません。そうした観点からも、外見上の変化以上に視覚機能の維持に重きを置くべきかもしれませんが、実際には対策を講じる方は少なく、逆に
老眼は恥ずかしい・事実を受け入れがたい
といった気持ちも働きやすいため、どうしても視覚機能の低下に対しては対策が遅れがちになってしまう傾向にあります。過去記事「▼40代から考えるリーディンググラスとの上手な付き合い方」でもご紹介しておりますが、老眼は筋肉や骨格の老化による衰えと同様
毛様体筋の衰えや水晶体の柔軟性低下
が主な原因である以上、その機能を回復させることは難しいのが現実。
よって、その機能の衰えを抑制することが主な老眼対策のひとつであり、そのためにもリーディンググラス(老眼鏡)を用いて目の負担を軽減したり、パソコンやスマホの使用で目の負担を増やさない環境を整えたりと、
老眼対策を日常生活に取り入れる
ことが肝要で、もちろんそのなかには食生活・食習慣も含まれてくるのです。
老眼対策に食生活の見直し?
と思われる方も多いかもしれませんが、老眼に限らずパソコンやスマホなどの普及によって目の酷使が社会問題となりつつある現代社会においては、目の負担を軽減するのが難しい状況。そうした観点からも、日常的に
目の健康を維持する栄養素を習慣的に摂る重要性が高まっている
と言っても過言ではないのです。
目の健康については、これまで当「Re:」コラムでも幾度となくご紹介してきておりますが、今回の記事では中高年における目の健康にフォーカスし、特に40代以降に留意したい眼の老化と代表的な目の疾患を予防すべく、
目の健康成分「ルテイン」を習慣的に食事から摂る方法
についてご紹介していきます。
目の健康成分「ルテイン」の詳細については、「▼目のピント調整をサポートするルテインの役割と眼精疲労の関連性」なども参考にしていただきたいのですが、そのルテインを習慣的に、かつ効率的に摂取するためには、
どのような食材をどのように調理するか?
という点も非常に重要になってきますので、今回はルテインの王様とも言われる「小松菜・ほうれん草」を中心に、それら食材を使った目の健康を意識するルテイン習慣化レシピをご紹介してきます。
習慣化のコツは「身近・美味・飽きない」~ルテイン豊富な野菜たち
今回の記事では、ルテイン摂取の習慣化というテーマにフォーカスしておりますので、基本的には「敢えて意識しなくてもルテインを摂取している」という環境、食習慣を作ることが重要であることは言うまでもありません。
食習慣における習慣化するための重要な要素は、個人差こそありますが
・食べて美味しい
・食べて飽きない
・家計に優しい
・調理が簡単・手軽
といった点が重視される傾向にあります。
一方、ルテインを多く含む以下の野菜類においては
・ケール:20.7mg
・モロヘイヤ:13.6mg
・ヨモギ:12.6mg
・パセリ:10.2mg
・ほうれん草:8.5mg
・小松菜:7.2mg
(可食部100gあたりの含有量)
https://www.mext.go.jp/a_menu
/syokuhinseibun/index.htm
いずれも、苦みなど多少クセのある緑黄色野菜が多いため、そもそも苦手で食べないという方も少なくありません。上記で挙げましたルテインを多く含む野菜で言えば、ケールやモロヘイヤなどは一定のクセがあるだけでなく
一年中入手が容易という訳でもない
という側面もありますので、一度に多くのルテインが摂取できるという効率面では優れていますが、習慣的に継続させるという点では、多少分が悪いかもしれません。ちなみに、沖縄地方では家庭料理に欠かせない島野菜「カンダバー」という食用カズラ(葉野菜)がありますが、
ルテインの含有量は100gあたり31.0mg!
と断トツで、沖縄地方における長寿食材として知られる伝統的な農産物も存在します。沖縄の食文化に根付いているカンダバーは特殊な例かもしれませんが、一般的な食習慣のなかでは
ほうれん草や小松菜は入手も容易でレシピも豊富
もちろん、ケールやモロヘイヤもスーパーなどで購入することはできますが、ほうれん草や小松菜ほどレシピが豊富という訳でもないため、摂取量は抜きにして日々の食習慣にするのであれば、ほうれん草や小松菜の方が食べやすい傾向にあるかもしれません。
その他の身近な食材(野菜)には、
・黄色ズッキーニ
・黄色パプリカ
・カボチャ
・エンドウマメ
などが挙げられますが、一般的に含有量の表記が可食部100gあたりとなっておりますので、例えばパセリはとてもルテインの含有量が多い一方、パセリを100g食べるとなると相当な株数になるということは留意しておく必要があります。その他、バジルやクレソンなどもルテインを多く含みますが、
それ単体で100g食べるのが困難な食材
は習慣化するのが難しいため、多少含有量が落ちても習慣的に食べやすく、調理しやすい食材を選ぶのがポイント。また、パプリカやズッキーニは、黄色のみルテインが含まれ、普通の緑のズッキーニや赤パプリカにはルテインが含まれないという点もとても重要なポイントです。
習慣化のコツは、あくまで「身近・美味・飽きない」ということを忘れないようにしましょう。
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ルテイン豊富なモロヘイヤ・小松菜・ほうれん草を使った健康レシピ
上記でも述べましたように、ルテイン摂取の習慣化の重要なポイントは「手軽に入手・調理できて飽きずに美味しい」という点に尽きますので、このくだりでは
手軽で簡単!ルテインを豊富に含む食材を使った飽きない習慣化レシピ
をご紹介していきます。
普段、コンビニ飯が習慣化してしまっている方が、なぜコンビニ飯が習慣になってしまったかを考えると、やはり手軽・簡単・それなりに美味しい、選択肢が豊富、といったメリットが挙げられますが、それを同じ感覚で
ルテインを習慣的に摂取できる環境を作ることは可能!
調理にさほど手間が掛からず、効率的にルテインが摂取できるハイパフォーマンスな調理レシピを、ぜひ食習慣として定着できるよう参考にしてください。
■ルテインたっぷり!ほうれん草と黄パプリカのバターきのこソテー
※画像はイメージです
ルテインは油に溶けやすい脂溶性のため、油を使った料理との相性が抜群!
「ほうれん草と黄パプリカのバターきのこソテー」は、ほうれん草と黄パプリカ、シメジをバターで炒めるだけの簡単レシピ。日によって、シメジを豚肉に変えて味噌炒めにしてもGood!
ほうれん草は、加熱することでカサが減って多くの量を食べやすくなりますので、1度の調理で2~3束(200g~300g)程度は炒めても良いでしょう。差し色となる黄色パプリカはブロッコリーにも代替も可能で、ブロッコリーもまたルテインを含む緑黄色野菜の代表です。
【材料2人分】
・ほうれん草:2~3束
・黄色パプリカ:1~2個
・しめじ:1/2パック
・豚コマ:200g程度(必要に応じて)
■小松菜たっぷり!サバ水煮と玉ねぎのシャキシャキオムレツ
※画像はイメージです
続いては、ルテイン豊富な小松菜を使ったキッシュ風オムレツのご紹介。
調理は至って簡単で、細かく刻んだ小松菜をフライパンで炒め、そのなかに同じくカットした玉ねぎとサバ水煮缶を汁ごと加えます。塩コショウで味を整えつつ、ある程度火が通ったらフライパンに溶き卵を入れ、玉子が固まるまで蓋をします。
食べやすい大きさにカットすれば、キッシュ風小松菜オムレツの出来上がり!
小松菜の苦みは、サバ水煮と卵の味で程よく調和され、子供でも食べやすいのが特徴。サバ水煮缶を入れる際は、食べやすいようによくほぐすのがポイントです。
【材料1人分】
・小松菜:1~2束(200~300g程度)
・サバ水煮缶:1缶
・玉ねぎ:1/2個
・卵:2個
■モロヘイヤと納豆とツナのソーメンチャンプルー
※画像はイメージです
下ゆでしたモロヘイヤを細かく刻んで、納豆と合わせ、粘り気が出るまで良くかき混ぜます。モロヘイヤは、茎の部分も食べられるので、シャキシャキ食感を楽しむためにも、茎部分も細かく刻みましょう。
それと同時に素麺を2束程度茹で、茹で上がったら水気を十分に切ります。茹でた素麺と、先ほど混ぜたモロヘイヤと納豆をフライパンで軽く炒めます。同時にツナ缶を1缶、汁ごと一緒に炒めて、軽く塩コショウで味を調えれば出来上がり。10分もあれば十分作れるので、時短でルテインを効率よく摂取できる最強レシピと言えるでしょう。
【材料2人分】
・素麺:2~3束程度
・モロヘイヤ:1~2束程度
・納豆:1パック
・ツナ缶:1缶
いかがでしたでしょうか?
ほうれん草や小松菜、モロヘイヤなど、ルテイン豊富な緑黄色野菜の多くは「苦い」といったイメージがありますが、食べやすいようお肉と一緒に油で炒めたり、ツナ缶やサバ缶に合わせることで、途端に食べやすくなるのが特徴。
どのレシピも相対的に調理に手間が掛からないため、これら野菜を常に自宅の冷蔵庫のストックしておけば気軽にすぐに食べられ、結果的にルテイン摂取を習慣化しやすいのが最大のメリットです。
ぜひお試しください。