産む身体を整える!理想の生活習慣と食事と栄養バランス
妊娠中だからこそ心掛けたい理想の生活習慣と食生活
女性にとっては誰もが嬉しいはずの妊娠。
生まれてくる新たな命に期待を膨らませ、希望に満ちた毎日を過ごすことになりますが、一方で妊娠による体の変調とも付き合わなければならず、日常生活はもちろん、食事や睡眠など、様々な面での変化を受け入れなければならなくなるのも事実です。
身近な例では、飲酒や喫煙は論外、コーヒーやお茶などのカフェインや生ものを避けるなど、全ての物事に「これは控えよう」といった制約や、「これは口にして大丈夫?」と神経質になりやすい傾向にあります。
・コーヒーのカフェインは血管を圧縮させて赤ちゃんに悪影響?
・妊娠中は生ものによる食中毒になりやすい?
・水銀の蓄積が多い一部の魚は食べない方がいい?
・小麦やそばなどを食べ過ぎると赤ちゃんがアレルギー体質になる可能性?
などなど・・・
妊娠中はいろいろと制限しなければならないことが増えるのでたいへんですよね。
もちろん、元気な赤ちゃんを出産するためには、
母体の健康がなにより
妊娠による身体の変化によって、普段なら何でもなかった日常生活での行動一つひとつが大きく変わってくるので、その変化に早く慣れる必要はもちろん、
その変化に応じた生活習慣や食生活を心掛ける
こともまた、健康な母体をキープする秘訣でもあるのです。
そこで今回は、そんな妊婦さんに必要な「産む身体を整える」ための、理想の生活習慣と食事と栄養バランスと称し、
妊娠中における理想の生活習慣や食生活
についてご紹介していきます。
特に初産の場合、ある程度インターネットなどで情報は得られたとしても、実際に自身の身体にどのような変化が現れるか?とても不安になる傾向にあります。また、その変化に応じて、どのような生活習慣を心掛ければ良いのか?という点は、症状によって
人それぞれ個人差が大きな部分でもあります
ので、必ずしも解決策や答えがひとつとは限りません。
赤ちゃんが大切であるならば、それと同時に母体も大切であることを再認識し、妊娠前の生活習慣を今一度見直して、健康な母体を維持するための、理想の生活習慣と食生活に切り替えていくよう、心掛けていきましょう。
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妊娠中にやってはいけないNG生活習慣あれこれ
上記のとおり、健康で元気な赤ちゃんを出産するためにも
産む身体に整える
ということが大切であることは言うまでもありません。
母体の健康維持のためにも規則正しい生活や、栄養バランスの取れた食事、適度な運動やストレス解消などを心掛ける必要がありますが、逆に
妊娠中は避けたい生活習慣や食生活
という側面も知っておく必要があります。
特に妊娠初期においては、体型などの見た目的な変化は大きくないものの、つわりや貧血など自分自身での受け入れるのが困難なほど、体の変調を来たすことも珍しくありません。また、常に不安な衝動に駆られるなど、
メンタル面でも不安定になりやすい
ので、これまで以上に自身の健康に気を使う必要があるのです。
そこで、まずは妊娠中におけるNG生活習慣として避けるべく行動を見直し、少しでも不安を解消できるよう心掛けましょう
≪NG行動・その1≫激しい運動
適度な運動は、運動不足やストレス解消に効果的で、体調を整えたりリラックスするために必要ですが、妊娠中で動きが制限されるなかでは激しい動きを伴う運動はNG。母体の疲労や胎児への酸素や栄養供給などへも影響してきますので、 マタニティスポーツなどを行う際も、医師に相談してから行うようにしましょう。
≪NG行動・その2≫飲酒・喫煙
喫煙においては、言うまでもなく胎児にも母体にも悪影響を及ぼします。また、産後においても新生児への受動喫煙などのリスクがありますので、この機会に禁煙しましょう。一方のアルコールにおいても、少量だからといっても胎児に影響がないとも限りません。妊娠前は、晩酌が習慣だった方も多いと思いますが、妊娠中や産後においてもお酒は控えるようにしましょう。
≪NG行動・その3≫過度なダイエット
妊娠中に食欲が増すのは周知の事実。思うがまま食べて体重が増えすぎてしまい、医師から怒られたことがある方も少なくありません。妊娠中の体重コントロールは必須ではありますが、過度なダイエットは当然NGです。適度な食事制限と、ゆったりとしたヨガやウォーキング、スイミングなどの運動を組み合わせて、無理のない体重コントロールを心掛けましょう。
≪NG行動・その4≫長時間の同一姿勢
妊娠中に避けたい行動は、なんといっても重いものを持つこと。そして、長時間同じ姿勢で仕事をしたり、お腹や腰に負担を掛けるようなことは避けましょう。ハイヒールや細身の洋服など、転倒やストレスになるようなファッションは避け、スニーカーなど身体を動かしても楽な格好を心掛けることが大切です。もちろん、自宅においてもお風呂などで転倒しないよう、くれぐれも注意が必要です。
≪NG行動・その5≫偏った食事・ジャンクフード
上記でも触れましたように、卵や牛乳、小麦、カニ・エビなど5大アレルゲン食材と呼ばれる食物は、食べすぎには注意が必要。その他、パクチーや辛いものなどの刺激物、塩分の多いジャンクフードやスナック菓子なども食べすぎに注意です。特に妊娠中は、「ちょっと食べたい」という衝動で、手軽に食べられるジャンクフードの摂取が増える傾向にありますので、お腹の赤ちゃんの健康を思い、ここは我慢のしどころです。
※出典:厚生労働省「食物アレルギー」
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-08.pdf
妊娠前と妊娠後では、
自覚がなくとも身体は徐々に産む身体に変化
しつつありますので、上記NG行動に当てはまっているようであれば少しずつでも改善できるよう生活習慣を見直していく必要があります。
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妊娠中に不足する栄養素を知って食欲をコントロールしよう
妊娠中はNGとされるものはたくさん知ることができてきましたが、一方で不足しがちな栄養素もあるので、こちらにも目を向けておきましょう。
妊娠中、特に不足がちとなる栄養素と、その栄養素が豊富に含まれる食材について幾つかご紹介します。
【葉酸】
ブロッコリー、いちご、ひじき、納豆など
【カルシウム】
牛乳、高野豆腐、小魚など
【ビタミン】
ニンジン、かぼちゃなど根菜類ほか、野菜類全般
【鉄分】
小松菜、大豆、納豆、レバーなど
【食物繊維】
大豆、ごぼう、さつまいも、寒天、海藻類
これら全てを食事で効率的に摂取するのは意外と難しいので、ときにはサプリメントなどを活用するのも一つの方法です。
お腹の赤ちゃんは、成長に必要な栄養をすべて母体の血液から取り込みますので、母体は常に栄養不足になりがち。個人差こそあれど食欲の変化が激しくなる傾向にありますので、
一度の食事で効率良く必要な栄養素を摂取する
ということが大切です。
ジャンクフードなどでは、食欲や空腹感は紛れたとしても「胎児に必要な栄養素がしっかりと取れているか?」ということを考えれば、その答えは明らかです。母体の体重が増えるばかりで、栄養不足になってしまうことも決して珍しいことではありませんので、妊娠中においては
不足する栄養を補うバランス重視の食事
が何より重要なのです。
好き嫌いなく、普段からバランスの取れた食事を取っていたとしても、妊娠後に便秘になったり、貧血気味になったりと、様々な身体の変化が現れるのも事実。特に近年では、妊娠後も仕事を続ける女性が増えてきておりますので、
食事の質がお座なりになりやすい
傾向にあります。
おめでたい妊娠をきっかけに、食生活を見直すチャンスと捉え、生活習慣の改善にもつなげてみるのも良いでしょう。もちろん、ストイックに自分を追い込むのではなく、適度な我慢をしながら快適なマタニティーライフを楽しむことで、母体はもちろん生まれてくる赤ちゃんの健康につなげるよう心掛けましょう!