口臭に効く歯磨き粉ってある?歯磨き粉の主な成分とその効果
歯磨き粉なんてどれも一緒だと思っていませんか?
体に対する健康は意識していても、お口の健康までは然程気にしていない・・・
口臭は気になるけど、具体的に何か対策をしているわけではないという方も多いのが実情ではありますが、毎日しっかりと歯を磨いていても虫歯になったり、口臭がきつくなったりと、思いのほか
お口や歯の健康を保つのは難しい
というのが現実かもしれません。
特に中高年ともなると、嫌でも口臭がキツくなってくるもの。中年男性の多くがお腹が出てきてしまうように、口臭もある意味「加齢現象」のひとつと諦めている人も多いかもしれませんが、果たしてその口臭は、本当に加齢が原因なのでしょうか?
後述しますが、実は口臭には大きく分けて5つのタイプがあり、言うまでもなく
それぞれの原因によって対策方法も変わってきます。
日常生活のなかでは、歯のケア・口臭ケアというと歯磨き粉やマウスウォッシュなどを使われる方がほとんどですが、口臭を気にしている方の多くは、
人一倍お口のケアを行っているけど口臭が収まらない
という傾向にあり、そこもまた口臭対策の難しいところかもしれません。
そこで今回は、お口のケアの代表的なアイテムである歯磨き粉にフォーカスし、特に口臭が気になる方にとって、口臭対策となる歯磨き粉の選び方をご紹介。
歯磨き粉なんてどれを使っても一緒でしょ?!
と、あまり成分などを意識せずにパッと見の印象や価格だけで選びがちな歯磨き粉ですが、実は目的や用途によって配合成分が全く異なるものでもあります。例えば、歯周病予防に特化した歯磨き粉もあれば、ホワイトニング目的の歯磨き粉もあるように、
口臭予防に特化した歯磨き粉
も市販されていますのでので、特に「しっかりと歯磨きやケアをしているのに口臭が気になる」という方は、
今お使いの歯磨き粉やお口のケア方法を見直す必要
があります。
口臭予防に特化した歯磨き粉はどのような特徴があるのか?どのような成分が多く含まれるのか?、そのような点を深堀して、歯磨き粉選びの知識を身につけていきましょう。
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お口だけが原因ではない!代表的な4つの口臭タイプ
口臭は、口の中が乾燥して様々な雑菌が増えることで発生するということは広く知られおり、唾液の量が多い人ほど自浄作用が働いてニオイが発生しにくく、逆に唾液の量が少ない人ほど口の中が乾燥し、細菌が増えやすくなってニオイも出やすくなります。
上述のとおり、口臭には大きく分けて5つのタイプがあり、そのタイプに合わせた対策が必要となることは言うまでもありません。口臭と聞くと
・ちゃんと歯磨いてる?
・舌苔もキレイにしてる?
・胃の調子が悪いんじゃない?
といったようなネガティブなイメージしかありませんが、ちゃんと歯磨きしていても口臭は発生するものですし、ストレスや緊張といった心理的な要素でも口臭がキツくなったりするもの。当然、口臭は歯磨きだけで抑えられるものではなく、様々な原因が絡み合って発生することも多いので、
生活習慣そのものを見直さなければならないことも珍しくない
のです。
まずは、その4つの口臭タイプを見ていくことにしましょう
1、生理的な口臭
個人差はあれど、誰でも多かれ少なかれ持つ口臭。
寝起きなど唾液が減少することで口臭の原因となる細菌が増加し、逆に唾液量が増えれば口臭は弱まります。歯磨きをしたり、水分を補給したりで唾液量が増えることで口臭は収まります。
2、飲食物やタバコよる口臭
代表的なものに、ニンニク、キムチ、ネギ、お酒、タバコなどが挙げられます。
自身でもニオイのキツさが感じられるのが特徴で、時間の経過と共にニオイも収まってきますが、一方で歯磨きなどではニオイを消しにくいという傾向にあります。
3、病的要因の口臭
ここでいう病的要因とは、虫歯や歯周病といった口腔内の病的要因に限らず、胃や腸の消化器系の疾患、糖尿病、便秘なども口臭を強くする原因となります。お口のケアをしっかり行っているのに口臭がキツいという場合は、虫歯や歯周病だけでなく、消化器系の病気や肝臓疾患なども可能性も疑う必要があります。
4、ストレス・心理的による口臭
疲れやストレス、緊張を要因とした口臭タイプで、自立神経やホルモンバランスの乱れ、不規則な生活習慣や慢性的な寝不足などを背景に、唾液量が少なくなって口の中の雑菌が増えやすくなってしまうケース。言うまでもなく、生活習慣の見直しが必要です。
これらのように、口臭は口の中の雑菌が増えることが原因ではありますが、その雑菌が増えてしまう背景は様々で、
・単に口の中の汚れが取りきれていないケース
・ニオイの元が口ではなく体内にあるケース
・生活習慣の乱れを背景とするケース
など、ニオイの原因は様々ですので、歯磨きや歯磨き粉選びと合わせて、自身の生活習慣や健康状態を見直してみることも大切。20~30代の方であっても、
生活習慣の乱れや無理なダイエットや偏食による便秘
などを背景に、口臭がキツくなりやすい傾向にありますので、若い世代の方にも口臭リスクがあるということを覚えておく必要があります。
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口臭タイプに合わせた歯磨き粉選び
口臭のタイプがある程度理解できたところで、本題の歯磨き粉選びに入ります。
口腔外以外の病的要因については、言うまでもなく歯磨きや歯磨き粉で改善されるものではないので、早めに専門医の診断を受けることが肝要。また、口腔内が要因の場合でも、日常の歯磨きだけでは改善できない、
歯茎の裏の歯石や歯周病などが原因
となっている場合もありますので、いずれの場合も一度歯科医の診断を受けて、お口の中の健康状態を診てもらうことが大切です。そのうえで、虫歯予防、口内雑菌の除去、お口の乾燥を防ぐことを目的とした歯磨き粉を選ぶ必要があります。
ここでは、それら目的とした歯磨き粉に含まれる代表的な成分をご紹介します。
【虫歯予防】
・デキストラナーゼ
・フッ化ナトリウム
・モノフルオロリン酸ナトリウム
・トリクロサン
【雑菌除去・殺菌】
・塩化セチルピリジウム
・塩酸クロルヘキシジン
・塩酸ピリドキシン
・グリチルレチン酸
【口臭予防】
・トリクロサン
・塩酸クロルヘキシジン
・ラウロイルサルコシン
・シクロデキストリン
いずれも、あまり聞き馴染みのない成分かもしれませんが、口臭ケアの基本は「口の中の雑菌増殖を防ぐこと」にありますので、虫歯を残したまま口臭ケアをしても意味はなく、また生活習慣が乱れ、口が乾燥しているような状態でも解消することはできません。つまり
歯・口内・生活などトータル的なケアが必要
ということになります。
また、歯磨きだけでなく舌苔も口臭の原因となりますので、舌苔除去に適した舌苔ブラシや超音波歯ブラシなどを使って除去することも効果的。さらに、歯磨き時にデンタルフロスや歯間ブラシなどを使って、歯垢などをしっかりと除去することも大切です。
あとは、唾液がたくさん出るように、
・食事の際は良く噛んで食べる
・人と積極的に会話する
・こまめに水分補給を行う
といったことも唾液の分泌につながりますので、日常的な口臭対策につながります。
上記のとおり、口臭ケアに特化した成分の歯磨き粉自体は存在しますが、それだけで口臭が抑えられるというものではなく、あくまでトータル的なケアが重要ということを認識しておくことが必要があります。
いかがでしたでしょうか?
加齢と共に口臭が強くなる傾向にあるのは事実ですが、それ以上に日常生活や生活習慣に起因する部分も多いので、口臭ケア用の歯磨き粉と合わせて、生活習慣そのものの見直しも忘れないようにしましょう!