夏バテ防止に夏野菜!暑さによる体調不良を防ぐ夏野菜レシピ
夏の暑さで失われやすい不足がちな栄養素とは?
毎年のように夏の暑さが厳しくなりつつある日本の気候。
梅雨明け前からすでに真夏日を記録するなど、厳しくなるその暑さは青天井といった感じで日々の活動はもちろん、健康リスクを脅かすものになりつつあります。
もちろん、例年暑さが厳しいと言えど徐々に体も慣れてくる部分もありますが、多くの方が、このうだるような暑さに気が滅入ってしまうのも事実。体がダルくなったり、食欲が減退したりと体に変調を来たすことも珍しくありません。
夏場の体調不良は、
・自律神経の乱れによる胃腸の働きの低下
・水分摂取が増えて必要な栄養素が不足する
・暑さで良質な睡眠が取りにくくなる
など、様々な要因が存在しますが、今回注目したいのが
夏場に不足しやすい栄養素!
夏は嫌でも多汗となり、体の水分が不足することはもちろん、汗と一緒に身体に必要な塩分やミネラルなども失われていきますので、積極的に体を動かさなかったとしても夏バテ状態になりやすいのが実情。
さらには、暑さから水分ばかり摂取したり、食事も冷たい食べ物ばかりになったりと栄養も偏りがち。夜も寝苦しく良質な睡眠が取りづらくなることで、疲労も蓄積されやすくなるなど、
あらゆる面で体調不良を来たすリスクが高まる
というのが夏の特徴でもあります。
今回は、そんな暑い夏を健康に乗り切るために積極的に補っておきたい栄養素と、不足しがちな栄養素を効率よく摂れる代表的な食材「夏野菜」にフォーカスし、食欲が減退しやすい夏に食べたい夏バテ防止レシピをご紹介します。
単に夏だから夏野菜を食べるということではなく、
暑さでこの栄養素が不足しがちだからこうした食材で補おう
といった知識を身につけておくだけでも夏バテ防止の第一歩。
夏バテ防止はもちろんのこと、熱中症対策という観点でも栄養不足や睡眠不足、疲労蓄積はできる限り解消しておくことが重要ですので、今回は食の面での対策をご紹介していきます。
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さて、唐突ですが毎年7月~8月の食生活を改めて振り返ってみましょう。
・朝は暑くて目が覚めて朝食は抜き
・お昼はサッパリとお蕎麦やそうめん
・夜はビールにおつまみ程度
もちろん、こんな食生活が毎日という訳ではありませんが、俗にいう「ガッツリ食べる」ということがめっぽう減ってしまうのが夏の食事事情です。
夏は汗をかきやすいのは言うまでもありませんが、汗を大量にかくことによって失われるものは水分と塩分、そして
カリウム・マグネシウム・鉄分、亜鉛などのミネラル
が主に失われる栄養素です。
ひと昔前、某飲料のCMで「ミネ~ラル麦茶」というのが夏場になると頻繁に耳にしていましたが、またに夏場はミネラル補給が大切!ということを意識づけていたのです。そして、こうしたミネラルが不足することによって生じる体の変化は
・消化機能の低下によるエネルギー不足
・エネルギーを生み出す代謝に必要なビタミンB群が不足
・疲れやすくなることでビタミンCなども不足してくる
もうあらゆる栄養素が不足っていった感じですね!
特に食欲が低下することで、さっぱりとした軽めの食事を好むようになったり、エネルギー不足を補うために麺類などの炭水化物(糖質)などを多く摂るようになったりと、
食生活の偏りが顕著となりやすい
ので、栄養に偏りが生じないよう食卓の工夫が必要になるのです。
そんな夏の食卓に登場するのが彩り豊かな夏野菜!
夏野菜というとナス、ピーマン、オクラ、ズッキーニ、トマトといった身近な野菜たちが主役。苦味で好き嫌いが分かれるゴーヤなども代表的な夏野菜ですね。
これら野菜の多くは水分や汗で失われるナトリウムを多く含んでいるほか、上記で取り上げた不足しやすい栄養素を多く含んでいるといった特徴もあります。特に夏バテに直結しやすい
ビタミンBやC・ミネラルを効率よく補える
そんな夏バテの救世主的な野菜たちを豊富に摂ることで、体のクールダウンや水分補給はもちろん、栄養バランスの偏りを解消し、さらには胃腸の働きの低下を防いで食欲増進につながるのです。
次の項目では、こうした夏野菜を毎日飽きずに食べるためのオススメレシピをご紹介していきます。
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さて、そんな夏場の救世主食材「夏野菜」ですが、さすがにサラダとして毎日生で食べるのはすぐに飽きてしまうのが本音。できれば、それぞれの夏野菜を使った
あっさり食べられるサッパリレシピ
体力回復のためのスタミナレシピ
体の代謝を高めるスパイシーレシピ
といったようなテーマを掲げて、毎日の食卓に取り入れたいところ。
今回は、そんなレシピテーマからそれぞれ手軽に作れる(もちろん味も美味しい)夏野菜レシピをご紹介していきます。もちろん、夏野菜だけを食べてれば良い訳ではないことは皆さんも良く理解していると思いますので、全体的なバランスも良く考えて献立を組み立ててくださいね!
≪トマトたっぷり夏野菜冷静パスタ≫
トマトやズッキーニ、ナスなどの夏野菜の多くはパスタとのマッチングが良く、様々なパスタソースで美味しく食べることができます。暑さの厳しい夏は、冷静パスタがオススメ。ただ、パスタがメインではなく、夏野菜が主役となるので、ある程度の大きさでゴロゴロと好きな野菜を大雑把に入れるのがポイント。
トマトを多く入れることでサッパリ感が強まるほか、ナスやズッキーニなどはオリーブオイルなどで炒めるか、素揚げにしても◎。レモンや梅干しなどクエン酸を加えることで夏らしいテイストとなり、疲労感の軽減にもつながります。
●材料
冷やしパスタ、トマトorプチトマト、ナス、ズッキーニ、お好みのパスタソース
●作り方
・塩茹でしたパスタを氷水に数分さらして素早く水気を切る
・具材の夏野菜は1cm程度にザク切りし、トマト以外はオリーブオイルで炒めるか素揚げにする。ナスやズッキーニは油との相性が良く、炒めたり揚げたりすることで旨味が増します。
・十分に水を切ったパスタの上に夏野菜を乗せ、お好みのパスタソースで和える。
・お好みで油を切ったツナを入れたり、レモンを絞ったり、千切った梅干しをまぶして出来上がり
≪ゴーヤ・豚肉入りフーチャンプルー≫
夏野菜の代表格とも言えるゴーヤ。ゴーヤチャンプルーは皆さんも良くご存じの沖縄のソウルフードレシピですが、車麩(くるまぶ)を使ったフーチャンプルーは意外と知られていないのが実情。夏の暑さで減退した食欲を回復すべく、ゴーヤと豚肉をたっぷり入れたフーチャンプルーはスタミナ増進にもつながります。
食べ応えのあるフーチャンは、小さなお子様でも食べやすいのが特徴。ゴーヤは、塩コショウで味付けするのが基本ですが、苦味を押さえたいなら少量の砂糖を加えて下処理するのがポイント。豚肉に多く含まれるビタミンB1は疲労回復効果が期待できます。
●材料
ゴーヤ、もやし、ニラ、車麩、卵、豚小間
●作り方
・ゴーヤは縦に切ってから、ワタとタネを落として5mmに薄切り
・ゴーヤに塩コショウをまぶしてから10分程度寝かせる
・もやしやニラなどの野菜はお好みに応じて追加。ただし、ニラはビタミンCやカリウムといった夏場に失われやすい栄養成分を豊富に含んでいるので、積極的に摂りたい食材です。
・お麩は水で戻したあとに水気をしっかり切って手で千切るのがポイント
・千切ったお麩に溶き卵を染み込ませておきます。
・豚肉→野菜→お麩の順で炒めて、塩コショウで味を調えたらできあがり!
≪素揚げ夏野菜入りスパイシーカレー≫
夏のスタミナメシの定番でもあるカレー。
暑い季節だからこそスパイシーなものを食べ、しっかりと汗をかくことでクーラーなどで乱れた自律神経を正常な状態に戻すことを心掛けたいところ。夏野菜は、お好みで1cm程度にカットして、油で軽く素揚げにするか、炒めても良し。ゴロゴロと大きな夏野菜が甘味がカレーの辛さと程よくマッチしてくれます。
カレー自体は市販のカレールーでOK。コクを増すのにヨーグルトやコーヒーを入れたり、コンソメ、ガラムマサラなどを追加すると本場のスパイシーカレーを再現できます。
●材料
ナス、ズッキーニ、オクラ、パプリカ、牛合挽き肉
●作り方
・ナスやズッキーニは1cm程度に輪切り、オクラは水洗いした後に塩もみして乱切りにします。
・野菜は素揚げにするか、牛合挽き肉と一緒にオリーブオイルで軽く炒めます。
・具材を10~20分程度弱火で煮てから固形のコンソメなどで味を調えます。
・市販のカレールーは辛口を使用し、ヨーグルトなどを加えてコクを出します。
・仕上げにガラムマサラやターメリックなどを加えてスパイシー感を追加してできあがり!
いかがでしたでしょうか?
夏場は暑さで食欲が減退しやすく、また水分ばかり摂ってしまうため栄養不足になりがち。ご自身では食べているつもりでも、人間の活動に必要なビタミン・ミネラルなどの栄養は不足気味になりがちなので、
夏場はしっかり食べて・しっかり寝る
ということを常に心がけておくようにしましょう!
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