枕で身体の痛みが軽減される?自分に合った枕を選ぼう!
≪もくじ≫
1、意外と知らない身体に合った枕の選び方
2、枕の主な中身素材の特徴と寝心地の違い
3、枕選びに抑えておきたい重要なポイント3選
意外と知らない身体に合った枕の選び方
6~7月は全国的に湿度の高い梅雨のシーズン。
夜の寝苦しさが一段と高まるなか、梅雨が明ければ本格的な夏の到来。近年、夏の暑さが一段と厳しくなるなか、日中の体力消耗や夜の疲労回復など、毎年のことながら健康を維持するために色々と対策が必要になってくることは言うまでもありません。
夏の暑さによって食欲が低下し、水分ばかり摂ってしまうと俗に言う「夏バテ」になりやすいことから、食欲が低下してもしっかりと栄養が摂って、体力低下に備える必要があることは、過去記事「▼夏バテと食欲低下を防ぐ!ビタミン・ミネラル豊富な健康食材」でもご紹介したとおりですが、夏バテ対策においては
睡眠による体力回復も重要な要素
疲れやすい夏の日中の疲労を睡眠によってどれだけ回復できるか?という点にも意識する必要があります。皆さんも体感でお分かりのとおり、夏の夜と言えば
・エアコンなしでは暑くて寝れない
・エアコンつけっぱなしだと寒い
・エアコンのタイマー切れると暑くて目が覚める
・朝起きると体がダルい
といった具合に、気候に合わせた快適な睡眠環境を作ることが難しいのが夏の特徴でもありますが、今回は快適な睡眠環境を作るうえで重要なアイテムとなる寝具、とりわけ枕にフォーカスを当て、暑さに負けない快眠方法をご紹介していきます。
基本的に夏バテは、過度な暑さによって
体温を保つ自立神経の機能が乱れてしまうのが原因
それによって食欲が低下したり、身体がダルくなったりと、個人差こそありますが様々な症状がでてきます。冒頭でもお伝えしたように、夏バテ防止にはしっかりと栄養を摂って、適度な運動によって汗をかき、身体を急激に冷やさないなどの対策が必要ですが、それに合わせて
しっかりと睡眠を取る
ことも大切なポイント。
しっかりと良質な睡眠を取るためにも、夏の夜の暑さに対応した枕やタオルケットなどを寝具を揃えておくことも夏バテ対策になるのです。
でも、実際に「快眠できる枕ってどうやって選べばいいの?」「自分の身体に合った枕ってどういうタイプ?」などなど、枕選びに関しては多くの方であまり意識していないのが実情。なんとなく触った感触や頭を乗せた時のフィーリングで選んでいるといったケースも少なくありません。
今回の記事では、そんな自分の身体に合った枕の選び方について掘り下げてみていきましょう!
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枕の主な中身素材の特徴と寝心地の違い
夏の暑さに限った話ではありませんが、寝具の中でも「枕」においては、個人によって好みや合う・合わないが大きく分かれれる部分であり、実際に自身にとってどのような枕が合うのかは、ある程度の専門的な知識が必要といっても過言ではありません。
枕選びの際にその選択肢の要素となるのは
・硬さ
・高さ
・中身素材
が主な選択要素となりますが、硬さや高さは中身素材によってある程度調整できる部分でもありますので、まずは代表的な中身素材とその特徴について理解しておく必要があります。
≪代表的な枕の中身素材≫
・パイプ
硬さ:★★★★★
古くから枕の中身として使用されている通気性抜群の素材。簡単に言うとストローを細かく輪切りにしたような素材で硬さも色々。虫に食われたり、腐食したりの素材の劣化はほとんどなく長く使えるのが特徴。素材が硬いぶん、安定性が高い反面ゴツゴツ感も。
・そば殻
硬さ:★★★★☆
こちらも古くから用いられてきた日本の枕の代表的な中身素材で、シャラシャラとした感触が特徴の通気性の良い素材。吸湿性にも優れており寝ている間にかく汗を効率的に吸収してくれますが、天日干しなどで定期的に乾燥させる必要も。
・ポリエステル綿
硬さ:★★☆☆☆
衣類などにも多く利用される「ふわっと」した感触が特徴の人工繊維。弾力性もあり、価格も安価、自宅で洗濯ができるなど利便性が高いのが特徴ですが、へたりやすく反発性に乏しい、吸湿性も低いため蒸れやすいというデメリットも。
・羽毛
硬さ:★☆☆☆☆
ふんわりと柔らかな感触が特徴の羽毛素材は、通気性や保温性に優れた万能な枕素材です。柔らかいぶん沈み込みすぎるのでは?と思いがちですが、適度な首のアーチをサポートしてくれます。一方、天然素材のため洗濯ができない、水鳥のニオイがする場合がある、などのデメリットも
・低反発・高反発ウレタン
硬さ:★★★☆☆
近年人気の人工素材で、個々に異なる頭の形に合わせて素材がフィットするため、寝心地が良いというのが最大のメリットです。高反発ウレタンほど適度な硬さと反発力もあります。一方で、通気性が悪い、洗濯できない、寿命が短いなどのデメリットもあります。
・ラテックス
硬さ:★★★★☆
ゴム手袋などに用いられる伸縮性の高い薄いゴム素材のラテックスは、適度な硬さと高い反発力を持ち、天然ゴムゆえの高い通気性や耐久性などが特徴です。頭や首のサポート性も高くダニや虫食いの心配もありませんが、紫外線にあたると素材が劣化するため、天日干しなどはNGの素材です。
・極小ビーズ
硬さ:★☆☆☆☆
リビングクッションの素材で大人気の極小ビーズは、非常に柔らかて手触り感触が良く、頭や首の形に合わせて変形してくれるのが最大の特徴。ただし、自由に変形するぶん頭の沈み込みが大きく、通気性や吸湿性も劣るため、夏場の利用には少々不向き。
そのほかにも、ぬいぐるみの中身素材でよく使われる「パンヤ」や、香りが特徴の「ひのきチップ」など、枕の中身素材は色々と存在しますが、枕の機能として重要なポイントは
・通気性や吸湿性
・頭と首の適度なサポート
・寝返りの打ちやすさ
などが挙げられますので、実際に頭を乗せた時の感覚・感触にマッチした素材を見つけることはもちろん、実際に寝苦しさや寝起きの快適さなども加味したうえで、幾つかの素材を実際に試してみると良いでしょう。
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枕選びに抑えておきたい重要なポイント3選
これらのように、枕の中身素材によって寝心地はもちろん、様々な機能の違いがあることをご紹介いたしましたが、実際のどのように枕を選べばよいのか?という点では、
思っている以上に判断が難しい
というのも事実。
実際に横になって頭を乗せた時の感覚は自身で判断できたとしても、就寝中にどのような状態になっているか?寝苦しそうにしていないか?などを自身で判断することはできません。また、実際の枕の好みが「果たして本当に自身の体に合っているのか?」という点も、枕選びでは重要なポイントではありますので、
まずは正しい寝姿勢が取れているか?
という点に重きを置いて、頭の高さや首のアーチに違和感がないかなどをチェックする必要があります。専門的な寝具店や販売店であれば、適度なアーチや頭の高さを測定する機器がありますので、機会があればチェックしてみると良いでしょう。
次に通気性と吸湿性です。
寝ている間にも多くの汗をかくことはご承知のとおりですが、やはり寝起きに頭に汗をかいているような状態では、枕自体の通気性が悪いということが言えます。そうした点では、夏に使う枕と冬に使う枕を使い分ける必要がありますが、通気性や吸湿性の低い枕素材は、寝ている間にも
知らず知らずに寝苦しさにつながっている可能性
がありますので、特にウレタンフォームやビーズ系素材の枕の夏場の使用には留意が必要。通気性・吸湿性という点にも重きを置いた枕選びを心がけましょう。
最後の重要なポイントは寝返りです。
寝返りって就寝中の無意識行動ではありますので、自身で意識的にコントロールすることはできませんが、そもそも寝返りは、就寝中に掛かる体の圧力を分散して血行不良や痛みを和らげたり、一定の箇所に熱がこもらないようにするための重要な動きなのです。
仮に寝相が悪く布団がぐしゃぐしゃに乱れていたとしても
寝返りを打つことはとても大切なこと
その寝返りが打てない、打ちにくいというのは「寝具が体に合っていない」という要因も大きいため、朝に目が覚めて布団が乱れていない、体の一部が痛いといったような状態であれば、就寝中に寝返りを打てていない可能性があります。とりわけ枕に関しては
・頭が沈み込みすぎて寝返りが打ちにくい
・枕のサイズが小さく無意識に寝返りが抑制されてしまっている
といった原因も考えられますので、その点も考慮したうえで自分の体にあった枕を選ぶよう心がけるようにしましょう。
どうしても店頭などでは、さわり心地や手で押したときの感触だけで選びがちですが、上記3つのポイントを意識しておくだけで、実用重視の視点で枕選びができるようになりますので、「たかが枕」などと侮らずにしっかりとリサーチしたうえで購入するようにしましょう。
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