腸内環境改善には納豆パワーを!栄養を損わない効果的な食べ方
意外と知らない?!栄養豊富な納豆を使ったアレンジレシピ
日本人の国民食と言っても過言ではない「納豆」。
その独特な匂いから、好き嫌いがハッキリ分かれる傾向にありますが、ご存じのとおり納豆は「畑の肉」と言われる大豆を原料とし、たんぱく質やビタミン、食物繊維などが豊富な食品ではありますので、健康維持を意識されている方であれば、きっと習慣的に食事に取り入れているのではないかと思います。
ただ、毎日食べる納豆って意外とレシピが限られてて飽きやすいというイメージもあり、スーパーなどで購入できる納豆パックについてくる
・タレをかけてごはんとセットで食べる
・きざんだネギやおくらと混ぜて食べる
・キムチやなま卵と混ぜて食べる・・・ などなど
たしかに納豆って、焼いたり煮たりと調理するイメージがあまりなく、せいぜい納豆オムレツのように「何かとまぜて調理する」くらいかもしれませんので、毎日だと飽きが来てしまうのも事実。もちろんネットで調べれば、たくさんの納豆レシピが出てくるかもしれませんが、
健康維持のために意識的に食べている
という側面も強く、あまり納豆自体にアレンジを加えてレシピのレパートリーを増やそうとはしない傾向にあるようです。そもそも、野菜などは煮たり焼いたりと調理することで、その栄養素が分解されてしまったり、溶け出してしまったりすることが珍しくありませんが、
納豆って調理しても栄養素は分解されないの?!
という疑問も生じてきます。
結論から言ってしまうと、納豆は加熱することで納豆に含まれる
ナットウキナーゼという酵素が分解され活動が鈍化
してしまうことは良く知られていること。
その他、納豆に含まれるビタミンB類も熱に弱く、水に溶けやすいため調理することで大切な栄養素が溶け出してしまう可能性も!一方、納豆菌やビタミンkなどは熱に強いため、調理によってその栄養素が損なわれることはありませんが、やはり栄養価という点では、あまり調理には向いていないのかもしれません。
今回は、そんな日本の代表的なスーパーフードとも言える納豆について
・効率的に栄養素を摂るという観点
・美味しい食事という観点
といった双方の観点から、栄養素を損ないにくい納豆レシピについてご紹介していきます。
特に腸内環境を整えてくれると言われる納豆ですが、その栄養素を損なわず、様々なレパートリーで毎日楽しく食べられるような工夫をしていきましょう!
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いざこのように考えると、意外と食べ方が限られてしまいそうな食材「納豆」
付属している専用タレを掛けて、ご飯と一緒に食べる定番の食べ方以外にも、様々なレシピはあるけど、実際に豊富な栄養素の摂取という観点では、調理することが本当に正しいのか?を具体的に見ていきましょう。
まず、納豆に含まれる主な栄養素を改めて確認してみましょう!
・タンパク質:約7.0g
・ビタミンB2:約0.25mg
・ビタミンB6:約0.1mg
・ビタミンE:約0.5mg
・カリウム:約300mg
・カルシウム:約41mg
・ミネラル:約440mg
・鉄分:1.5mg
・食物繊維:約3.0g
・脂質:約5.0g
※納豆1パック約45gの場合
その他、ナットウキナーゼや大豆イソフラボン、大豆サポニンなど納豆ならではの成分も豊富に含まれおり、さすが「畑の肉」と言われる大豆を原料としているだけに、あらゆる栄養素が含まれていることが分かります。
そして、納豆菌が大豆を発酵させることで納豆となり、様々な有用成分を作り出してくれるので大豆以上に栄養価が高まるほか、納豆菌自体が
腸内の善玉菌を活性化させ腸内環境を改善
してくれる働きもあるため、特に食生活の乱れや栄養バランスが偏りやすく、腸内環境が悪化しやすい現代人においては、腸内細菌バランスを整えるのに最適な食材のひとつと言っても過言ではありません。
腸内環境という観点では、ヨーグルトなどに多く含まれる乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌を積極的に摂るという方法もありますが、これら善玉菌は胃酸などの酸に弱く、腸に届く前に胃酸で分解されてしまう傾向がある一方
納豆菌においては熱や酸に強い
という特徴を持っているのです。
つまり、納豆は腸内環境の改善に良いとされる善玉菌より腸まで届きやすいという特徴を持っていることから、豊富な栄養素が摂れるのと同等に、腸内環境の改善といったメリットも大きい食材なのです。その他にも、
腸内の善玉菌が増えることで免疫細胞を活性化させる
といったメリットもあることは、過去記事「▼昨今注目されている発酵食品と体の免疫との関係」でもご紹介したとおり。納豆そのもの栄養価に加え、納豆菌の働き自体のメリットも忘れてはなりません。
ただ、いくら納豆菌が熱や酸に強いといっても無敵ではありません。
多くの最近が100℃前後で死滅しますが、
納豆菌は120℃以上の温度で約20分以上加熱
しなければなりません。他の細菌と比較すれば、納豆菌は死滅しにくいと言えますが、調理する場合などは、ゆうに120℃以上の温度になってしまうため、納豆菌を活かすのであれば炒め物などは避けた方がベストで、ナットウキナーゼなどの成分も熱に弱いという点を考慮する必要があります。
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これらのように、栄養価をさほど意識せず単に納豆の味が好きということであれば、納豆オムレツや納豆チャーハンなど、様々なレシピとアレンジができるのですが、高温のフライパンで焼いたり、炒めたりすることで、様々な栄養素が失われてしまうことから、
一緒に調理するのではなく、あとから納豆を付け足す
ということを意識すると、その豊富な栄養素を失わずに済みます。
例えば、できあがったオムレツのうえに納豆をかけたり、チャーハンに混ぜたり、パスタに混ぜたりと、栄養素の摂取に重点を置くのであれば、一緒に調理しないのがポイントとなるでしょう。
ところで、毎日朝食に納豆を食べている方も多いと思いますが、
実際に納豆ってどれくらい食べていいの?
という疑問も生じてくることでしょう。
納豆以外にも身体の健康にとって良い食材は多数ありますが、多くの場合で「食べ過ぎたら逆効果」ということも多く、食べ過ぎによって栄養が偏ったり、脂質や糖質の摂り過ぎになってしまうなどのケースが挙げられます。納豆も、これだけ身体に良いということが分かっているのであれば
朝・昼・晩全部の食事に取り入れたい
というのが本音ですが、実際に納豆の食べ過ぎによる身体へのデメリットは何かあるの?という観点では、実はそれほど悪影響があるわけではありません。
もちろん、栄養の偏りという点は言うまでもありませんが、市販の納豆1パックあたりのカロリーが約100kcal(45g)と考えると、それほどカロリーが高いわけでもありませんが、お肉や魚などその他の主菜を一緒に摂ることを考えると、カロリーオーバーになってしまいやすくなることは否めないでしょう。
これまでご紹介してきた様々な記事でも取り上げておりますが、特定の食材・栄養素ばかりに偏ることは、
幾ら目的が健康維持としても逆効果になりやすい
ので、納豆は1日1パックを目処に、そしてパスタでもチャーハンでも調理する場合は「あと乗せ」を意識することで、納豆自体の栄養価をさほど損ねることなく、様々な納豆レシピを楽しめるようになるでしょう。手軽にお豆腐と混ぜて食べると、さらに大豆の栄養価を高められるのでオススメです!
いかがでしたでしょうか?
毎日の食卓に納豆を取り入れることはメリットが多く、調理の仕方によって納豆本来の栄養素もキープできるので、調理する場合は「栄養素を残す」といったことを意識して、あまり加熱しないよう心掛けましょう。