風邪予防やダイエットに!生姜スープで健康キープ

風邪予防やダイエットに!生姜スープで健康キープ

なぜ生姜に殺菌効果があるの?食材が持つ殺菌成分について

冬場の健康リスクと言えば、一番に挙げられるのが「風邪」。
一度風邪をひいてしまうと、1~2週間は本来の体調に戻らないことが多いことから、特に社会人の人にとっては仕事面にも影響が出てしまう厄介な疾病です。風邪については非常に身近な体調不良のひとつではありますので、改めて風邪を考えることもないと思いますが、

風邪の正式な病名は「風邪症候群」

そして、その発症原因は主にウイルス感染になります。
大気中に含まれる何らかのウイルスが、鼻の粘膜から感染して炎症を起こし、風邪の症状を引き起こすため、風邪を予防するにはこのウイルスの体内感染を予防するか、体内に入るウイルスに打ち勝つしかありません。多くの方がご認識しているように、

・マスクをしてウイルスが体内に入るのを予防する
・免疫力を高めて体内にウイルスが入っても打ち勝つ

というのが一般的な風邪予防かもしれませんが、実際にはそれでも風邪をひいてしまうのが実情。どうしても風邪をひきたくない人にとっては、次の一手も考えなければならないかもしれません。なお、免疫アップについては、過去記事「▼インフルエンザ予防!免疫力アップのオススメ食材」でも取り上げておりますので併せて参照いただければと思いますが、代謝を高めて免疫を上げるという方法以外にオススメしたいのが、

日常の食生活で殺菌効果の高い食材を摂る

という点が挙げられます。

殺菌効果の高い食材というのも少々聞き馴染みがないかもしれませんが、実際には古くからその殺菌効果は日常的に活用されており、以下に例を挙げますと

【殺菌効果のある代表的な食材】

梅干し:クエン酸と食塩による腐敗防止効果
お酢:酢酸による黄色ブドウ球菌などの食中毒菌の静菌効果
わさび:アリルイソチオシアネートとい成分による抗菌殺虫効果
ニンニク:アリシンという成分による抗菌・抗カビ効果
生姜:ジンゲロールという成分による抗酸化・解熱効果

などなど、いざそのように言われると、おにぎりの具材が梅干しだったり、お寿司のシャリが酢飯だったりと、日本でも古くからこうした食材が持つ殺菌効果を当たり前のように活用してきたのです。そこで今回ピックアップするのが、

冬場に体を温めたい時に摂る定番食材である「生姜」

にフォーカスし、その生姜に含まれる成分の特徴や殺菌効果のほか、風邪予防に役立つお手軽レシピまで、生姜に関するさまざまな情報について深く掘り下げてご紹介していきます。生姜は薬味として用いられることが多いため、

食卓のなかでは脇役的な存在

と思われがちですが、風邪予防のほか、代謝アップに伴うダイエットなど、健康効果としては非常に効率的な食材のひとつなのです。普段の食生活のなかで積極的に取り入れることで、知らず知らずに風邪予防ができるというメリットを知り、冬でも風邪をひかない健康的な体づくりを心掛けましょう。

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殺菌効果だけじゃない?生姜がダイエットにも効果的な理由

殺菌効果だけじゃない?生姜がダイエットにも効果的な理由

さて、そんな生姜の健康効果ですが、そもそも生姜にはどのような栄養素が含まれ、どのような成分に殺菌の効果があるのでしょうか?、まずは生姜の主な栄養素について見てみましょう。

生姜の主な栄養素と含有量(100gあたり)

・脂質:0.3g
・食物繊維:2.1g
・ナトリウム:1.44mg
・カリウム:270mg
・カルシウム:12mg
・マグネシウム:27mg
・リン:27mg
・鉄:0.12g
・ビタミンC:0.48g
・ビタミンB6:0.06

ご覧のとおり、カリウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富で、豊富なミネラルは夏バテ予防にも効果的であることは、「▼夏バテ防止の鍵はカリウム!?発汗によるミネラル不足に注意しよう」でもご紹介しているとおり。風邪予防という観点では、何かと

ビタミンCなどのビタミン類を多く摂取すべき

ということが潜在的に意識されやすいのですが、もちろんビタミン類だけでなく、代謝を高めて免疫力アップするという観点では、ビタミンB群やたんぱく質なども積極的に摂るべき栄養素で、

生姜にはこれら栄養素が幅広く含まれている

という点もメリットとして挙げられます。

次に、生姜が「殺菌効果が高い食材」と言われる、その正体については

「ジンゲロール」という生姜にしか含まれない成分

食材のなかで唯一生姜にしか含まれないというところに魅力を感じる部分ではありますが、ジンゲロール(ギンゲロールやとも呼ばれます)は辛み成分として知られる有機化合物で、冒頭でもお伝えしたように、免疫機能の活性化や解熱効果などがあります。

ジンゲロールの特徴と健康効果

・生姜のみに含まれる辛み成分
・乾燥するとより辛みの強い「ショウガオール」という成分に変化
・化学的には唐辛子に含まれる「カプサイシン」に近い
・魚介類などの酸化(傷み)を抑制する
・強い殺菌力でウイルス感染を予防
・炎症による痛みを抑制
・白血球を増やして免疫機能を活発化させる など

また、ジンゲロールはポリフェノールやカテキンなどと同様、

植物由来の天然成分ファイトケミカルの一種

で、上記のような風邪予防にまつわる免疫機能の活性化以外にも、血管を拡張させて血流を促進させたり、代謝を高めて体温を上げる効果などがあることから、

運動によるダイエット効率を高める

というメリットも押さえておく必要があります。

殺菌効果という点では、「わさび」などと同様、食品・食材に対する食あたりなどの回避という側面のほか、風邪の原因となるウイルスなどの病原菌に対する殺菌効果も期待できる点は、他の食材にはない最大の特徴と言っても過言ではありません。生姜の健康効果を最大限引き出し、フル活用するためにも、習慣的な摂取を意識するようにしましょう。

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そんな生姜の効果や魅力が分かったところで、いよいよ

習慣的に摂取するための具体的な方法

についてみていきましょう。

皆さんもよくご存じのとおり、生姜をそのまま生の形で食べることはほぼありません。
擦りおろしてお刺身と一緒に食べたり、薄切りにして甘酢で漬け込んだお寿司のガリは生ではありますが、ほとんど生食には向いていないのが実情です。また、ジンゲロールは

生姜の皮の真裏に多く含まれる

ため、できれば皮ごと食べるのが効果的ですが、皮ごととなるとさすがに調理が必要となりますので、栄養素が失われないような調理方法を把握しておく必要があります。

なお、上記でもお伝えしたように、ジンゲロールは乾燥することでショウガオールという成分に変化する以外にも、強い殺菌作用がある辛味成分「バニリルアセトン」という成分にも変化しますので、基本的に皮ごと調理できる

生姜スープやすりおろし生姜などのレシピ

が、効率的にジンゲロールを摂取できる調理方法となります。

なお、ジンゲロールは水に溶けず、80℃前後でショウガオールに変化しますが、180℃前後まで加熱すると成分が壊れて喪失、またはジンゲロール自体が大きく減少してしまいますので、高温調理となる揚げ物などは避けた方が良いかもしれません。

出典:国立研究開発法人科学技術振興機構(J-stage)
ショウガ中の 6-ジンゲロールの加熱調理による変化
https://www.jstage.jst.go.jp/article
/cookeryscience/48/6/48_398/_pdf

これらを踏まえ、生姜の効果としてよく知られる「体を温める」だけでなく、風邪予防を目的とした殺菌効果を高めるための

「生姜スープ」のアレンジレシピ

をご紹介していきます。

もちろん、体を温めて免疫を高めることで風邪予防にもなりますが、日ごろからマスクを着用したり、手洗い・うがいといった基本的な風邪対策を行いつつ、大気中のウイルスを殺菌すべく、生姜を取り入れた食生活も心がけるようにしましょう。

生姜スープの定番「しょうがはちみつ湯」

生姜スープの定番「しょうがはちみつ湯」

※写真はイメージです。

■作り方
皮ごとおろした生姜とハチミツをカップに入れ、お湯を注ぐだけ
お好みに応じて、レモンスライスやレモン汁を入れると味変が楽しめます。

■材料
おろししょうが:小さじ1杯程度
はちみつ:大さじ1杯程度
お湯:150~200ml程度
レモンスライス:1枚

手軽に生姜を摂取する「しょうが春雨スープ」

手軽に生姜を摂取する「しょうが春雨スープ」

※写真はイメージです。

■作り方
インスタントの春雨スープに、皮ごとおろした生姜を適量入れるだけ。
生姜は、瓶詰などで市販されている「きざみしょうが」を使用してもOKです。

■材料
おろししょうが:大さじ1~1.5杯程度
春雨スープ:インスタントのものでOK

「野菜たっぷりジンジャースープ」

「野菜たっぷりジンジャースープ

※写真はイメージです。

■作り方
白菜など冬の定番野菜をたっぷり使った栄養満点の野菜ジンジャースープ
たまねぎ、ニンジン、白菜などを煮て、コンソメを入れるだけで出来上がり。
生姜は薄切りでもおろしでもOK。豆腐や鶏肉などを入れても美味しいです。

■材料
しょうが:20~30g程度
玉ねぎ:100g度
ニンジン:20g度
白菜:80g度
固形コンソメ:1個

いかがでしたでしょうか?

生姜は体を温めて代謝を活性化し、免疫を高めることで風邪をひきにくくするだけでなく、ウイルスなどの殺菌効果も期待できる冬に欠かせない食材のひとつです。生姜単体では食べにくい部分こそありますが、調理の工夫次第で、

日々の食習慣に容易に取り入れることができる

ので、さまざまなレシピを工夫しながら、日常的にジンゲロールやショウガオールを摂取するよう心がけましょう。

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