ルテインに予防効果!目の老化「加齢黄斑変性」の基礎知識
聞き馴染みのない目の老化現象「加齢黄斑変性」とは?
皆さんは「老化の4原則」はご存じでしょうか?
老化と聞くと、何かと冗談交じりの自虐ネタ的に聞こえてしまうのが本音かもしれませんが、老化の大前提として
・誰にでも普遍的に起こり
・後戻りできず若返ることはない
・遺伝的にプログラムされ
・体の機能維持に不都合
上記を4原則と言い、いくらそれに抗ったとしても限界があるのが老化の特徴と言えます。改めて説明する余地もないかもしれませんが、老化においては、白髪やシミしわといった外観上の変化のほか、耳が聞こえずらい・目が見えにくいといった器官や臓器の機能低下、など
老化が有益だと思われることはないのが実情
生まれ持った遺伝子やそれまでに生活習慣によって進行速度に違いが生じると考えられていますが、すべての人が老化と向き合って、上手に付き合っていく必要があります。ただし、上記でも述べましたように
老化によって低下する体の機能は回復することはない
というのが前提としてありますので、特に日常生活に支障を来しやすい視覚や聴覚は、少しでも長く健康を維持しておきたいもの。もちろん、これらだけに限ったことではありませんが、
老化のなかでも失明や失聴は珍しいことではありません
ので、健康維持を心掛けるうえでも”目の健康”や”耳の健康”という部分もしっかりと意識しておく必要があります。
そこで今回は、目の健康のテーマのなかでも頻繁に出てくる老化症状のひとつ「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」にフォーカスし、加齢黄斑変性の詳細や失明リスクの有無などについてご紹介していきます。
日本における失明原因のトップは、主に老化を原因とする「緑内障」ではあり、加齢黄斑変性は第4位と、失明のリスクこそ緑内障より低いものの、
年を重ねるごとに発症数も増加する典型的な目の老化です。
そんな目の老化である加齢黄斑変性に罹患しないために心掛けたい生活習慣、そして積極的に摂りたい栄養素など、様々な視点で「目の健康を維持するための知識と意識を高める」、今回はそんなテーマで楽しくお届けしていきます。
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加齢黄斑変性の進行速度で異なる乾燥型と湿性型の特徴
さて、目の老化現象「加齢黄斑変性」の症状につきましては、前回記事「▼40代から気をつけたい主な目の病気とその対策」でも軽く触れましたように、目の網膜の中心部にある黄斑が加齢によってダメージを受け、視野の中心がボヤけたり、歪んだり、暗くて見えにくくなる病気で、AMDとも呼ばれます。
50歳以上の約80人に1人の割合で発症
し、女性より男性の方が多い傾向にあります。
緑内障が約20人に1人の割合と言われますので、加齢黄斑変性の方が割合的には少ないのですが、加齢黄斑変性には進行の早い「滲出型(しんしゅつがた)」と進行が遅い「萎縮型(いしゅくがた)」の2タイプがあり、日本人に多いは進行の早い滲出型です。
また、加齢黄斑変性は
喫煙・飲酒習慣や肥満だと発症率は高くなる傾向
にあるため、目の生活習慣病とも言われており、まさに不規則な生活習慣や偏りがちな食生活になりやすい40~50代男性に多いのも納得できる部分かもしれません。
近年こそ、喫煙率や飲酒習慣は減少傾向にあるのかもしれませんが、
特に40~50代はストレス過多・運動不足
になりやすいのも事実。
喫煙や飲酒が減っているとしても、その分運動不足や生活習慣が改善されている訳ではなく、肥満率はここ10年間で見ても年々増加傾向(※)にあるため、それとリンクするように加齢黄斑変性のリスクも高まっていると言えます。
※出典:厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」
第2部 肥満及びやせの状況
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf
加齢黄斑変性における滲出型と萎縮型の大きな違いは、萎縮型は取り急ぎの治療の必要がないのに対して
滲出型は早期に検査と治療を行う必要があること
で、萎縮型は加齢と共に黄斑組織が萎縮する老化現象であるのに対して、滲出型は
網膜に栄養を送る血管から新たに派生した血管が、何らかの原因で血液の水分が漏れ出たり、出血しやすくなることで黄斑にダメージを与えることで、視覚障害を引き起こします。ちなみに、滲出型における新たに血管が派生してしまうメカニズムは、現在も詳しいことは分かっていません。
上記でも触れたように、
滲出型は急激な視力低下を引き起こし
物が歪んで見える「変視症」や、視点の中心が暗くなる「中心暗点」といった視野異常がみられるようになるため、痛み等の自覚症状がなくても、自身で気づきにくいという症状ではありませんが、前触れもあまりないのが実情。
特にストレス過多となる中高年世代には気を付けたい目の病気なのです。
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目に良いとされる成分・アントシアニンとルテインの違いは?
喫煙・肥満も要因!?ルテインを摂る生活習慣を心掛けよう
日本人に多い、さらに言えば40~50代の男性に多い滲出型加齢黄斑変性は、
生活習慣との関連性が高い
ということをご紹介しました。
一般的なミドル世代の生活習慣をイメージしていただければ、概ねその実情は想像に容易いところではありますが、改めてそのリスク要因を幾つか挙げてみますと
・喫煙&飲酒習慣
・ストレス過多
・慢性的な寝不足
・肥満&メタボ
・運動不足
・肉中心の食事 などなど
挙げればキリがないかもしれませんが、こうした生活習慣は加齢黄斑変性の発症リスクを高めるだけでなく、生活習慣病や糖尿病をはじめとする様々な疾病リスクを高めることになることは言うまでもありません。
特に目の健康においては、運動などによって直接的に解消されるわけではないため、特にバランスの取れた栄養やストレスのないの生活はもちろん、ルテインやアントシアニンなどの
目に効果的な栄養素を多く摂る
といった食習慣を心掛けることが肝要です。
特に目の健康成分で知られる栄養成分ルテインにおいては、多方面で加齢黄斑変性に対する有用性について認知されつつあり、ルテインを多く含むホウレン草やブロッコリー、ケールといった緑黄色野菜はもちろん、食品から摂りにくい場合にはサプリメントからの摂取も心掛けたいところ。
その他、加齢黄斑変性の予防に良いとされる栄養素として
・ビタミンA:レバー、卵黄、ニンジンなど
・ビタミンC:赤ピーマン、ブロッコリー、キウイなど
・ビタミンE:アボカド、大豆、うなぎなど
・亜鉛:牡蠣、豚レバー、納豆など
も積極的に摂りたい栄養素と言えます。
もちろん、これら栄養素の摂取は重要ですが、何より大切なのはやはり
生活習慣の改善
であり、特に喫煙習慣、肥満などは加齢黄斑変性のリスクを高める大きな要因ではありますので、普段からの生活そのものを見直し、加齢黄斑変性だけに限らず、加齢に伴う様々な
疾病リスクを低減する心がけが何より大切
ということを覚えておくようにしましょう!
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