目に良いとされる成分・アントシアニンとルテインの違いは?
目の健康成分の双璧「アントシアニン&ルテイン」とは
近くのモノが見えにくくなった・・・
40代以降ともなると多くの方が実感する老眼。
老化による体の機能の衰えは、個人差はあっても誰でも訪れるもので、特に目や歯は老化が顕著に出やすい部位ではあります。
モノが見えにくい、食べたいものが食べれない・・・
明らかに日常生活に支障を来たしてしまう重要な機能ではありますが、歯についてはインプラントなどの治療の選択肢はあったとしても、眼については
メガネで矯正する以外の代替手段がありません
ので、健康的な歯も大切ですが、それ以上に目の健康にも十分に気を使いたいところではあります。
でも、目の健康維持って何すればいいの?
寄る年波には勝てないと古くから言われますが、視力の低下であったり、老眼の症状については「致し方ない」と諦めがちなのも事実。過去記事「「▼老眼?疲れ目?物が見えにくくなる原因と対策グッズ」でもご紹介しておりますが、
老眼は改善するのではなく上手につきあう
ということが重要なので、
老眼という事実を受け入れつつ、目を労わって機能の低下を緩やかにするということがキーポイントとなることを認識しておく必要があります。
そこで今回は、そんな目の機能低下を緩やかにするための代表的な健康成分であるアントシアニンとルテインをテーマに、アントシアニンとルテインの役割の違いや、それぞれの栄養素の特徴などについてピックアップ。
目の健康維持の基本情報
として知っておきたい基礎知識を皆様にご紹介いたします。
「目にはブルーベリーがいいんでしょ?!」という程度は聞いたことがあるかもしれませんが、「なぜブルーベリーがいいのか?」、そして「ブルーベリーだけでは足りない理由」なども合わせ、目の健康に対する理解を深めていきましょう!
▼アントシアニン・ルテインに関する注目記事
頭痛・肩こり・ストレス~疲れ目症状を解消するアイケアの重要性
アントシアニンとルテインのそれぞれの成分の働きを知ろう!
まず、当「Re:コラム」でも何度かご紹介している目の健康成分として代表的な3つの栄養素についてご紹介します。
≪アントシアニン≫
ポリフェノール(植物の色素成分)の一種であるアントシアンは、ブルーベリーやビルベリーなどに多く含まれる栄養素で、人間の体内では生成することができません。目の網膜に存在する視覚を担うロドプシンというタンパク質は、このアントシアニンによって活性化され、主に目のピント調整機能をサポートし、目の疲労感の軽減などにも役立つことが分かっています。
■成分の特徴
・ポリフェノールによる強い抗酸化作用
・人の体内には存在しない成分で生成もできない
・目の血流を促進して毛様体筋の緊張をほぐす
・目のピント調整機能をサポート
≪ルテイン≫
同じ植物の色素成分でも、カロテノイドに属するのが「ルテイン」。
アントシアニン同様に高い抗酸化作用を持ち、ホウレンソウやブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれます。アントシアニンとの大きな違いは
体内に元々存在する成分であること
特に眼の周りの組織に多く存在しますが体内では生成できないこと、そして加齢と共に減少していくため、習慣的に食事から摂取する必要があります。ルテインは主に、パソコンなどのブルーライトや紫外線といった有害な光を吸収したり、水晶体のたんぱく質の酸化を防ぐ役割を担っています。
■成分の特徴
・カロテノイドによる強い抗酸化作用
・網膜の黄斑部や水晶体に多く存在し、有害な光から目を保護
・体内に存在するが、生成はできず年とともに減少
※参考記事
▼どれだけ知ってる?眼の健康を保つ成分ルテインの基礎知識
≪その他の目の健康成分≫
・アスタキサンチン
サケやイクラ、カニやエビなどに含まれるカロテノイドの一種で赤色の色素成分。カニやエビを加熱すると赤くなるのは、アスタキサンチンの色素がタンパク質から分離するためで、海のカロテノイドとも言われます。
他のカロテノイドと同様に強い抗酸化作用を持つ成分で、目の組織の老化抑制のほか、目の毛様体筋の負担を軽減してピント調整機能をサポートすることが分かっています。
・ゼアキサンチン
カボチャやトウモロコシ、桃などに多く含まれるカロテノイドの一種で橙色の色素成分。目の網膜組織に存在し、強い抗酸化作用を持つ成分です。網膜周辺の主な構成物質はルテインですが、網膜の黄斑部に存在するカロテノイドはルテインとゼアキサンチンのみで、黄斑部を有害な光から守る働きがあります。
これらのように、アントシアニンとルテインは同じ「目の健康成分」であっても働きや作用する部位が異なりますので、目の老化を抑制するという観点では、それぞれの成分を日常的に摂取するのが好ましいのです。
・アントシアニンはカテキンなどと同じポリフェノール類
・ルテインは、β-カロテンなどと同じカロテノイド類
いずれも植物から生成されるファイトケミカルという化合物ではあり、人間の目の組織をサポート成分ではありますが、それぞれ働きが異なるということを理解しておくと良いでしょう。
▼アントシアニン・ルテインに関するオススメ記事
ブルーベリーだけじゃない!目の健康を維持するオススメ食材
視覚機能維持と抗酸化作用の組み合わせで目の健康を保つ!
このように、目の健康維持に対するアプローチとしては
・眼周辺組織の機能低下を抑制する
・身体全体の老化を抑制する類
ということがポイントで、アントシアニンのように「視覚を担う組織に直接働きかける」ような成分と、ルテインのような「水晶体のたんぱく質の酸化を防ぐ」といった抗酸化作用を組み合わせることが大切です。
冒頭でもお伝えしたように、老化による機能低下は改善することはないため、酸化による機能低下を抑制することに軸足を置くことが重要で、そのために必要なこととしては
・眼を酷使しないよう心掛ける
・目の健康成分を多く含むブルーベリーや緑黄色野菜を多く摂る
・老い(酸化)を加速させないための食生活
・ストレス発散や適度な運動など健康的な生活習慣類
といったことをトータル的に考慮して継続することが重要なポイントです。
特に「モノがみえにくい」という症状は、意外と我慢できてしまう老化現象であり、またその老化を受け入れたくないというのも心情で、機能低下に対する対策が後手になってしまいがち。こうした栄養素を積極的に摂ることはもちろんですが、
老眼鏡による矯正
も目のピント調整機能の保護という観点では有効な手段なのです。
老眼の症状ではない20~30代の方のアイケアと、老眼の症状が出ている40代以降の方のアイケアは、言うまでもなくその性質が異なります。
前者は目の筋肉疲労に対する休息
後者は目の機能の低下を抑制
ということになりますので、老化を加速させないためのストレスのない生活習慣であったり、食生活であったり、運動習慣を心掛けることが重要なのです。
いかがでしたでしょうか?
目の機能の低下抑制には、アントシアニンやルテインといった成分の摂取だけでなく、生活習慣そのものが大切であるということの理解が深められたのではないでしょうか?
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