健康維持には有酸素運動と無酸素運動どっちがいい?
有酸素運動と無酸素運動の違いを知ろう
日常的な運動は、健康維持やストレス解消に一役買ってくれます。
一概に運動といっても、ウォーキングやジョギングのほか、腕立て伏せなどの筋トレを行っている人も多いかと思いますが、運動にはその目的に応じて
有酸素運動と無酸素運動
があることは、皆さんもよくご存知のとおりです。
ただ、実際に有酸素運動と無酸素運動の違いをしっかりと理解して、目的に応じて運動メニューを組んでいるという方は少なく、なんとなく健康のためにウォーキングしているとか、痩せるためにジョギングしている、筋力アップのために筋トレしている、というケースが多い傾向にあります。
この記事では、それぞれで得られる効果の違う有酸素運動と無酸素運動について、その違いや日常生活での取り入れ方についてご紹介していきます。
生活習慣病と有酸素運動の結びつき
まずはじめにご紹介するのが「有酸素運動」です。
有酸素運動はその名の通り酸素を必要とする運動の総称で、身体を動かすことで息が「はぁはぁ」するような運動と捉えれば分かりやすいと思います。もちろん、ウォーキングのように必ずしも「はぁはぁ」しない場合もありますが、有酸素運動は外気から酸素を取り入れ、体内の脂肪やグリコーゲンをエネルギーに変えて継続的に続ける運動がそれに該当します。
≪有酸素運動の例≫
・ウォーキング
・ジョギング
・水泳
・エアロビクス
・サイクリング など
有酸素運動の特徴として、体内の脂肪やグリコーゲンをエネルギーに変えて消費させるため、ダイエットを目的とした運動に適しています。無駄な体脂肪を減らしたい場合は、一般的に有酸素運動30分以上は続ける必要があると言われており、激しい運動を短時間行うのではなく、息が上がりながらでも長時間継続できる程度の運動をできる限り長く続けることが重要です。
現代社会においては、肥満や糖尿病、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予備軍の急増が指摘されていますが、有酸素運動は無駄な脂肪を燃焼させ、体重を落とすことはもちろん、様々な病気のリスクを低下させて健康維持に一役買ってくれる運動となるので、日常の生活においても習慣化させると良いでしょう。
筋力と基礎代謝アップ無酸素運動
一方の「無酸素運動」とは、酸素を使わずに短時間、筋肉を動かすエネルギーを得る運動です。酸素を使わずにと言うと語弊があるように聞こえますが、酸素の代わりに糖を使うことからこのように表現されます。有酸素運動との明確な区別はありませんが、無酸素運動とは主に瞬間的に大きな力を必要とするような筋トレなどの運動がそれに該当します。
中高年の男性の方ならご自宅で腹筋や腕立て伏せをされるている方も多いかと思いますが、筋肉に高い負荷をかけ、筋力を強化することで基礎代謝量をアップさせることができます。また、加齢で衰えやすい筋肉を強化することは健康維持にもつながりますし、何より基礎代謝量が増えることで消費するカロリーも増えますので、太りにくい体質を作るという観点では無酸素運動もダイエットには効果的です。
≪無酸素運動の例≫
・筋力トレーニング
・ウエイトリフティング
・相撲やレスリング
・短距離走 など
上記例でもご紹介しているように、無酸素運動においては瞬発的に強い力を発揮するような運動が中心となりますので、主に筋力アップを目的として、ダイエットなどの脂肪燃焼などは得にくいという特徴があります。ただし、体脂肪を減らす目的で有酸素運動を行う場合でも、ある程度の体力や筋力が必要なりますので、有酸素運動を長時間行えるための基礎体力を作るためには無酸素運動が必要になる、ということになります。
有酸素運動と無酸素運動の上手な組み合わせ方
これらのように、有酸素運動と無酸素運動は何らかの形で結びつきがありますので、どちらか一方を集中的に行えば良いというものでもありません。もちろん、目的を明確にすることで、どちらを運動を優先するかなどは考慮する必要がありますが、例えば1週間のうち、3日間運動する時間が取れるとすれば、2日間はジョギングなどの有酸素運動、1日は筋トレなどの無酸素運動、といった具合にプログラムを組むと良いでしょう。
もちろん、ジョギングやウォーキングも長期間続けることで身体が慣れてくるため、負荷が掛かりにくくなってきます。例えば、初めの頃は10km走るのが精一杯だったのに、1年後には息も切れずに楽に走れてしまう、といった具合に有酸素運動の効果も薄れてきますので、徐々にペースを上げたり、距離を伸ばしたりして負荷を増やしたりすることも大切です。
また加齢ととに筋力が低下して転びやすくなったり、筋力低下による腰痛や関節痛なども起こりやすくなりますので、筋力維持のための無酸素運動も継続的に取り組むことが理想的です。
このように有酸素運動・無酸素運動を問わず、年齢や状況に応じて自分自身に必要な運動を積極的に取り入れることが健康維持の秘訣かもしれません。