暑い夏がやってくる!熱中症に負けない身体の作り方
年々厳しくなる暑さにどう対処すべき?
2019年も早いもので7月下旬。梅雨が明ければ、もう夏本番はすぐそこです。
一方で、地球温暖化という背景から、ここ数年毎年のように最高気温を更新している日本列島。テレビのニュースなどでも頻繁に熱中症の被害が報じられ、こまめな水分補給や体調管理などを改めて意識させられるところではあります。
熱中症については改めて説明の必要はないかもしれませんが、熱中症は主に高温多湿の環境に体が適応できず、身体に何らかの異変をきたす状態をさし、場合によっては命の危険さえあるとても怖い症状です。
ひとくくりに熱中症といってもその状況は様々で、高い気温時に屋外で激しい運動をした際に起こる熱中症もあれば、屋内で普通に過ごしていても起こる熱中症もありますので、熱中症が起こるメカニズムをしっかりと理解して、それに応じた対処方法と身体作りと体調管理が大切です。
この記事では、暑い夏に向けた熱中症に負けない身体作りについてご紹介します。
熱中症の種類と重篤度を知ろう!
熱中症の症状には、身体の状態に応じて幾つかの種類があります。
熱中症の中でも軽度の症状とされる「熱けいれん」は、体内の塩分不足が原因とする筋肉のけいれんや手足のつりなどの症状が現れる状態です。これは、水分補給をしていたとしても、発汗によって体内の塩分が不足して筋肉の働きが低下することで起こります。
もちろん、激しい運動だけで起こるわけではなく、屋外での肉体労働や汗を多くかく状況であれば誰でも起こりうる熱中症の一つなので、水やお茶だけでの水分補給ではなく、スポーツドリンクや塩分を含んだ食べ物を定期的に口にして、塩分を補給してあげることを心がける必要があります。
そして、熱けいれんより重篤度の高い状態になると、体内の水分そのものが不足した「熱疲労」呼ばれる脱水症状が起きている状態になります。発汗等によって体内の水分そのものが不足している状態で、症状が重くなると頭痛や倦怠感、嘔吐などを引き起こしてしまいます。
人間の身体は、体温調節のために汗をかきますが、汗をかいている状態での立ちくらみなどの症状は、一時的な血流不足による酸欠状態であることが多いのに対して、熱疲労の状態は、体内の水分不足から汗があまり出ず、そのため体温がどんどん上昇してしまうため、熱中症のなかでも最も重篤度の高い熱射病へ進行する恐れの高い危険な状態です。
これらのように、熱中症といっても身体の状態や現れる症状によって、重篤度や取るべき対処が異なるという点は留意しておく必要があります。
効率的な水分補給と夏バテを防ぐ身体の作り方
上記でご紹介したように、熱中症は単に激しい運動後だけで起こる訳ではなく、最近では、乳幼児や高齢者の方が屋内で熱中症になるケースも珍しくありません。夏場の高温多湿の気候においては汗をかいても体温が下がりにくく、そのため大量に発汗して体内の水分が不足気味になりやすい傾向にあります。定期的な水分および塩分補給で水分バランスを整えることはもちろん、深酒や寝不足状態での運動を避けるなど、体調面での管理も留意する必要があります。
熱中症を防ぐため、1番重要なのは言うまでもなくこまめな水分補給です。
上記でもご紹介したように、発汗に伴って塩分も失われがちですので、水1リットルに対して小さじ2杯程度の塩分を摂るようにしましょう。市販のスポーツドリンクは、塩分を調節して吸収しやすく調整されていますので、活用すると良いでしょう。
また、普段から適度な運動を行っておけば、汗をかいて体温を下げ、定期的に水分を補給することに体が順応しているため、暑さに強くなる傾向があります。本格的に暑くなる前から基礎体力をつけ、汗をかける体を作っておくのが効果的です。オススメなのは、少しキツめの運動。早歩きなどで軽く汗ばむ運動を1日20~30分程度こなしておくと、代謝能力も高まって、夏バテ防止にもつながります。
夏バテ対策に取り入れたい食材
一般的に夏バテというと、暑さから来る食欲減退やダルさなどの倦怠感が挙げられますが、健康維持のためにはバランスの取れた食事は何より大切!食欲がないからといって、そうめんなどの冷めたい食事ばかりになってしまうと、熱中症にもなりやすくなってしまいます。
そこでオススメしたいのが、ビタミンA、B、Cの入った食材です。
ビタミンBは、豚肉や豆腐、味噌に多く入っており、特に豚肉はスポーツ選手などが運動後に疲労回復という観点で積極的に摂取する代表的な食材の一つです。夏の暑い時期に有名な郷土料理の冷汁(ひやじる)も味噌をたっぷり使った料理ですね。豚肉も冷しゃぶにして大根おろしとポン酢でさっぱりと頂いたり、豆腐は冷奴でも良いでしょう。
一方のビタミンCは、トマトやピーマンなどに多く含まれていますから、サラダにしたりマリネなどにすれば、暑い夏場でも積極的に食べることができます。また、沖縄の代表的な料理であるゴーヤチャンプルーは、ビタミンたっぷりのゴーヤと豆腐、豚肉がいっぺんに取れる、まさに熱中症予防のための料理。暑い気候の沖縄ならではの知恵ですね。土用の丑の日でおなじみのウナギには、ビタミンAやビタミンB群がたくさん含まれていますから、夏バテ予防にもってこいの食材です。
上記でご紹介したように、熱中症対策には
・こまめな水分・塩分補給と体温管理
・定期的な運動で基礎体力をつけること、
・寝不足などにならないよう体調を整えること、
・ビタミンBやCなどを多く含んだ食事を取り入れること
という点を中心に、暑い夏でも夏バテせずに乗り切れるよう心がけるようにしましょう。