頭皮や髪も老化する!中高年からのヘアケアはエイジングを重視しよう

加齢による頭皮環境の変化~頭皮や髪のエイジングケアの重要性
加齢による身体的変化が顕著となる40代後半~50代。
外見の変化のみならず、体の機能の低下や記憶力・判断力の低下、外見の変化からくる性格や気分の変化など、個人差こそあっても様々な部分で変化が見られるようになります。当然、老化という側面からその変化の多くは「機能の劣化」ということになりますが、老化においては誰しも迎える生理現象のようなものなので、老化自体に抗うのではなく、上手に付き合っていくことが何より重要です。
そんな老化現象ですが、特に女性の多くは「肌のたるみやくすみ、ハリ感などのみずみずしさの低下」などが大きな悩みとなる傾向にあり、年齢に応じたエイジングケアを実施している方も少なくありません。年を重ねるほど、
水分・油分の保持力も低下していくため
どうしても潤いやみずみずしさが低下していきますが、それは肌だけでなく、顔の部位という点では頭皮や髪の毛も同様。スキンケアに対しては、年齢にあった化粧水や乳液、保湿クリームなどを活用しているのに、頭皮に対しては普通のシャンプーとトリートメント・ヘアパックのみで、
頭皮に対するケアは特に行っていない
という方が、思いのほか多いのが実情かもしれません。
相対的に多くの女性は、「エイジングケア=スキンケア」というイメージが先行しがちですが、エイジングケアとは
若々しさや健康を保つためのケア全般を指します
ので、当然そこにはヘアケア・頭皮も含まれれば、インナーケアもメンタルケアも含まれるのです。最近では頭皮・毛髪のエイジングケアもその重要性の認識が高まりつつありますが、それでもスキンケアにくらべれば、まだまだ認知度も低い傾向にあります。
そこで今回は、そんな中高年からのエイジングケアのひとつである「頭皮ケア・ヘアケア」にスポットを当て、エイジングを意識したヘアケアにおける基礎知識や具体的にどのようなケアを行えばいいのか?、といった点をご紹介していきます。
加齢や老化を意識する中高年と言えど、
美しい髪は女性の象徴
というのが世界的な共通認識ではありますので、スキンケアと同等に美しい髪をキープするためのノウハウをこの記事でしっかりと身につけておく必要があります。「ちゃんとケアしてるのに髪に元気がない」という悩みを抱える女性も多いとは思いますが、
20~30代のヘアケアと40~50代のヘアケアは全く別物
髪のエイジングケアという意識を持って、髪の毛そのものはもちろんのこと、頭皮の状態から食事や生活習慣までをも見直すのが40~50代のヘアケアとなります。
正しい知識をもって習慣的に髪のエイジングケアを取り組むようにしましょう!
うねりやパサつきは毛髪より頭皮?!頭皮の状態をチェックしよう
中高年女性の多いパサついて広がってしまった髪は、後ろ姿だけでも加齢を感じてしまうため、できる限り避けたい変化のひとつ。もちろん個人差はありますが、パサつきやうねりは、加齢によるホルモンバランスの変化や髪の水分・油分の減少が主な原因となるため、
シャンプーやトリートメントだけでは対処できない
ということの認識を深める必要があります。
個人差はあれど、年齢を重ねることで髪質が変化することは決して珍しいことではありません。特に女性は女性ホルモン「エストロゲン」が年齢と共に減少していきますが、このエストロゲンは女性らしい身体を作ったり、月経や妊娠といった様々な女性機能を担っていることは「▼エストロゲンの記事一覧」でもご紹介しているとおり。言うまでもなく
毛髪の産生もエストロゲンが関係している
ため、逆にエストロゲンの分泌が急激に増える妊娠中などは髪の成長が長くなったり、抜け毛が減る、髪のボリューム感が増えるといったことも起こるのです。
ただし、加齢によるエストロゲンの減少は避けられないのが実情ですので、「▼イライラの原因は更年期?!女性ホルモンを増やして更年期を乗り越えよう」でもご紹介しているように、エストロゲンが急激に減少する更年期前後は、大豆製品や亜麻仁など
植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)を多く含む食材を摂る
など、食生活と栄養バランスに留意するようしましょう。
続いてのチェックポイントは「頭皮の健康状態」です。
多くの女性は、日々のスキンケアこそ行っているものの、同じ頭の部位でもある頭皮のケアについては「特に何もしていない・何をしたらよいか分からない」というのが実情。中高年女性を対象にした調査でも、エイジングによる体の変化に備え、髪や頭皮のケアをしたいが
何を重視すればよいかわからないという回答が85.6%
※出典:持田ヘルスケア株式会社「髪や頭皮に関する実態調査」
https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/
M000406/202110051167/_prw_OR1fl_fUHJ7Ki4.pdf
にも上っており、エイジング対策としての頭皮ケアの意識の低さが浮き彫りとなっています。スキンケアにおいては、肌の水分や油分のキープを目的として、主に化粧水や美容液、乳液といった基礎化粧品を用いますが、頭皮も同様、
乾燥を防いで水分・油分を保つこと、その機能を維持すること
が重要となりますので、頭皮の保湿を心がけることが肝要です。
自身の頭皮の状態を把握するためには、過去記事「▼【髪の健康診断】毛髪・頭皮の健康状態をセルフチェックしてみよう!」も併せてチェックしてもらえればと思いますが、中高年における主な頭皮の乾燥原因は
- 加齢による皮脂分泌量の減少
- 加齢による水分保持力の低下
- 生活習慣の乱れや睡眠不足
- ストレスや自律神経の乱れ
- 運動不足等による血流悪化
などが複合的に作用していますので、加齢による機能低下は致し方ない部分だとしても、ご自身でコントロールできる生活習慣の改善や適度な運動といった点も、健康で艶やかな髪を取り戻すために必要な習慣であることを認識することが大切です。
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毛髪エイジングケアの鍵は体内部からのインナーケアを大切に!
これまでご紹介してきたとおり、一言でヘアケアと言っても
20~30代はヘアケア・40代以降は頭皮ケアの方が重要
という傾向にありますので、まずはその認識を高めるところから始めましょう。
また、肌の毛穴も広がったりたるみやすくなるように、頭皮の毛穴も加齢によってたるみ、うねりが出たり、まとまりのない髪になりがち。スキンケア同様に保湿成分やバリア機能を高めたローションなどを活用して、毎日の洗髪後の保湿ケアルーティンを確立すると良いでしょう。なお、余談ではありますが、
洗髪後のドライヤーは頭皮を乾燥させるのでは?
という疑問が生じますが、結論から言うと
ドライヤーで乾かさない方が頭皮には悪影響が大きい
のです。
これは、
- 湿った頭皮は雑菌が発生しやすい
- 頭皮が冷えると血流が悪くなる
- 摩擦が起きやすく髪が傷みやすい
などどいった点が挙げられますので、頭皮の乾燥が気になる方は、ドライヤーの温度を下げたり、徐々に冷風に切り替えたり、事前に保湿ケアや頭皮マッサージを行ってからドライヤーをかけるようにしましょう。
そして頭皮ケアの最大のポイントとなるインナーケアについてです。
日々の食事や摂りたい栄養素に関しては前段でもご紹介したとおりですが、加齢の影響は「腸の働き」も低下させる傾向にあり、「▼その疲労は腸内環境のせい?腸内環境の悪化が招く疲労感や倦怠感の関係」でもご紹介しているとおり、腸内環境が悪化すると十分な栄養素が吸収できなくなり
頭皮に必要な栄養が届きにくくなる
という点にも留意が必要。
つまり、ただ食事をしっかりと取っていれば良いという訳ではなく、栄養バランスの取れた食事を取って腸内フローラのバランスを維持し、腸の働きを活性化するという点も意識する必要があります。特に便秘がちな女性は、腸内環境も悪化傾向にありますので、食物繊維をしっかりと摂ったり、こまめな水分補給などを心がけて
便秘を解消することも髪のエイジングケアにつながります!
中高年以降の毛髪エイジングケアの基本は
- 規則正しい生活と良質な睡眠
- バランスの取れた食事と適度な運動
- ストレス解消と自律神経を保つ
というのが大前提にあり、そこにプラスして頭皮の保湿やマッサージであったり、保湿性の高いシャンプーなどのアウターケアが相乗効果を発揮するのです。インナーケアは「体質そのものに働きかける」という観点でも、頭皮や毛髪だけでなく体の様々な面で良い影響を与えてくれるため、
中高年のエイジングケアの根幹となる概念
スキンケア製品のように短期的な効果を実感しにくいため、途中で心が折れてしまうことも少なくありませんが、インナーケアは、継続することに意義がありますので、10~20年後の自分を見据えた長期的な視点で取り組むことが何より大切です。
髪に関する悩みは、まず生活習慣や食生活の見直しから始めてみましょう。