10分で回復!?短時間の仮眠で作業効率をアップしよう
短時間の仮眠でも脳がサッパリするメカニズムとは?
忙しい現代に生きる私たち。
十分な睡眠時間を取れている人は本当に少ないんだとか。
特に日本は、欧米諸国と比較して相対的に平均睡眠時間が短い傾向にあり、働く世代の睡眠時間は、世界でも群を抜いて短いと言われています。
・なんだか眠った気がしない
・朝起きても疲れが取れていない
・頻繁に二度寝をしてしまう
とった経験は誰でもあるかと思いますが、一方で「たっぷり眠たはずなのに、昼食後はなぜかいつも眠気が…」と、睡眠時間の長さと眠気はあまり比例しておらず、眠気に見舞われるメカニズムも、現代医学のなかでははっきりとは解明されていません。
いずれにせよ睡眠不足の状態では、
仕事や勉強などの効率が上がらないのは自明の理
仕事や勉強など集中したい時に限って眠気に襲われて、内容がぜんぜん頭に入らなかったという経験は誰でも一度はあると思いますが、実際に眠気に見舞われた時の一番効果的な対処法は、
ズバリ昼寝をすること!
なのです。
もちろん、昼寝ができる状況であればの話しで、車の運転中や会議中など目を閉じることができない状況であれば、ガムを噛んだり、コーヒーなどのカフェインを摂取するなどの方法を取らざるを得ませんが、
10~30分程度の短時間で仮眠を上手に取り入れる
ことで、スッキリと脳を目覚めさせることができるのです。
皆さんも、会社の昼休みにちょっと居眠りをしたり、電車の中でうたた寝をしたりしたあとに、妙にスッキリしたことがあると思いますが、今回の記事では
この短時間の仮眠でなぜスッキリするのか?
という点にフォーカスし、体のメカニズムから仮眠することのメリットなどについてご紹介していきます。特に昼食後の眠気は、午後の仕事のパフォーマンスに直接影響してきますので、作業効率を上げるためにも積極的に仮眠を取り入れたいところ。
また、夜の睡眠の質を向上させるためにも、日中の仮眠が効果的な側面もありますので、その点も含めて仮眠の必要性について掘り下げてご紹介していきます。
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脳が活発化する仮眠の取り方ポイントと注意点
昼間にどうしても眠くなって仕方がない時は、思い切って寝てしまった方がスッキリして良い、ということが分かりました。特にトラックの運転手などは、必死に眠気を堪えて運転を続けるより、10分でも仮眠を取った方が、事故を起こすリスクは軽減できるのです。ただ、そうは言っても
闇雲にたくさん寝れば良いわけではない!
ということも皆さんお分かりですね。
では、一体どれくらいの仮眠が身体や脳にとってベストなのでしょうか?
結論から言うと
一般的に言われる程よい仮眠の時間は15~20分程度
で、個人差こそあれど、仮眠の時間が30分以上になってくると、かえって起きた後に頭がボーっとしてしまう傾向にあります。過去記事「睡眠は時間よりも質が重要と言われる要因は?」でもご紹介しておりますが、人の眠りはレム睡眠とノンレム睡眠が交互に訪れます。
眠り始めて15分~20分ほどで訪れるこの浅い睡眠のときに、脳内ではいわゆる
キャッシュ・メモリがクリアされ
情報を整理したり、記憶したりと脳のワーキングメモリが強化されるんだとか。
15~20分程度の仮眠によって、これまでに蓄積された情報がクリアになった状態で目が覚めるので、
短時間睡眠のあとは頭がスッキリ冴えわたる
というわけなのです。
一方で、深い眠りであるノンレム睡眠に入っている状態で目を覚ますとなると、脳がしっかりと目覚めた状態に戻るのに時間が掛かってしまい、短時間睡眠の特徴でもある「スッキリ・サッパリ」感が得にくく、起きるのが辛い状態になりやすい傾向にありますゆえに、昼寝などの仮眠を取る際は、
短時間で起きられるような仮眠環境を作ることも重要!
昼寝・仮眠を取る体制としては、布団に入るなど完全に横にならないようにし、息苦しくない体勢を確保しながら、頭や首が楽な状態を作ると、緊張感もほぐれて仮眠の効果が高まりやすい傾向にあります。
仮眠後、すぐに仕事や作業を行わなければならないような時は、コーヒーやお茶などで適度なカフェインを取ると、より一層スッキリ感を高めることができるでしょう。
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昼休みや電車移動などの隙間時間で効率的に仮眠を取ろう
昼寝や仮眠は、意識的に取るというより
眠い時に寝る・寝れる時に寝る
という方が多いのではないかと思いますが、上記でもご紹介したように、脳の疲労を回復させるという観点では、10~20分程度の仮眠で十分なので、日常的なルーティンとして昼寝を取り入れると良いでしょう。
ただし、いつもと違う時間に仮眠を取る時は、寝過ごさないようにアラームをセットするなどの工夫は忘れずに!
一方、仕事の内容によっては休憩時間が日によってマチマチ、15分も休憩を取れない・・・なんてことも珍しくないのが現代社会。そんな時には、ほんのちょっとの隙間時間でも「寝るぞ!」と思って、
数分だけでも目を閉じてみる
というのも意外な効果を発揮するものです。
もちろん、たった数分で仮眠を取ることは難しいのですが、目を閉じるだけで脳に入る視覚的情報を抑えることができ、脳を休ませることにつながります。
言わば瞬間仮眠
特に電車での移動中、混んでて椅子に座れなかったとしても、立ちながら目を閉じてるだけでも違いはあるのです。肉体的に疲れを感じている時はもちろん、注意力や集中力が低下していると自覚できる状態は、すでに脳が疲れているサイン。
ガムやコーヒーで眠気をごまかしても、直接的に脳の疲労が回復するわけではないので、仕事のパフォーマンス低下はもちろん、ミスや物忘れなどの頻度が高まります。特に徹夜での作業や勉強は、
捗っているように見えて意外と効率は悪い
のも事実なので、しっかりと睡眠を取って脳を休ませることを忘れないようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?
肩が凝ればストレッチ、足が疲れたらマッサージと同じように、脳をたくさん働かせたらこちらにも適度な休息が必要なのです。午後の睡魔は無理に我慢せず、1分でも15分でも、上手に隙間時間で仮眠をとって日頃の睡眠不足を補いましょう。
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