ぽっこり腹は食事制限だけでは解消できない?!
40代以降から増加する2つの肥満タイプ
最近、なんだかお腹ができてきた・・・
食べる量は変わってないのに太ってきた・・・
30代から40代以降になると、多くの方が意識する「中年太り」。
特に中年太りはお腹だけが「ポコッ」と出てくるのが特徴で、一般的にはメタボやビール腹などと言われることも多いのですが、その原因は食べすぎやお酒の飲みすぎだけで片付けられるほど単純ではありません。
仮に食事の量が変わっていなかったとしても、食事の質や栄養バランスに変化が起こったり、日常生活のなかで運動量が減ったりストレスが増えたりと、様々な変化が起こっています。そして何より
加齢による基礎代謝の低下
という点が要素として大きい点を忘れてはなりません。
20代や30代と比較して、個人差こそあれど多くの方で基礎代謝が低下します。つまり、若い頃と比べて普段の生活に必要なエネルギー量が減少していますので、必然的に食べるの量は減らす必要があるのです。
また、中高年に多い「ぽっこり腹」にも
・内臓脂肪が蓄積されたリンゴ型体型
・皮下脂肪が蓄積された洋ナシ型体型
の2種類があります。
外見上の違いはもちろん、脂肪の特徴や与える影響、そして脂肪の減らし方なども違ってくるので、単に「太ったから痩せよう」ではなく、自分自身がどの肥満タイプなのかを把握して、そのタイプに適した対策を取る必要があります。
この記事では、2つの肥満タイプの特徴とその対策についてご紹介していきます。
内臓脂肪と皮下脂肪の違いを知ろう!
巷では、こうした中年太りを総称して「メタボリックシンドローム(通称メタボ)」と呼ぶことが多いのですが、通称「メタボ」とは内臓脂肪型肥満を指す名称で、
40~74歳までの男性の2人に1人が内臓脂肪症候群
が強く疑われる、あるいは予備群とされています。
(出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1225-5d_3.pdf)
内臓脂肪とは、その言葉のとおり腸などの内臓周辺につく脂肪で、主に食事などで摂取した糖や脂質などのエネルギーが、消費しきれずに脂肪として蓄積されたものです。
主におなか周辺の内臓に蓄積されるため、ぽっこり腹のリンゴ型体型となり
・ズボンやパンツのウエストがきつくなる
・昔履いていたパンツが入らなくなる
といった経験は誰でもあるかと思いますが、それだけ加齢による体型の変化が見られます。
一方の皮下脂肪型肥満については、おなか周りだけではなく、二の腕やお尻、太ももなどに脂肪が増える傾向があり、外見的にもひと周り大きく見えるのが特徴。男性より女性に多い肥満タイプとも言われています。
自分はどっちのタイプの肥満なの?
という判断については、過去記事「健康診断の数値結果の見方と改善対策について」でも触れているように、BMI数値や腹囲、血圧や血糖値などで判断されますが、男性の2人に1人が内臓脂肪症候群である現代社会においては、約半数の方がメタボリックシンドロームか、その予備軍だと考えても良いかもしれません。
ぽっこり腹のメタボは皮下脂肪肥満にくらべ改善しやすい?!
上記でご紹介したとおり、内臓脂肪と皮下脂肪のつき方の違いは理解しましたが、ではその脂肪の減らし方や対策についても違いはあるのでしょうか?それぞれの脂肪の特徴としては
・内臓脂肪はつきやすく減らしやすい
・皮下脂肪は時間を掛けて増えて減らしにくい
という傾向があります。
こうしてみると、内臓脂肪の方が比較的軽微に見えますが、実は内臓脂肪の方が、高血圧や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病を招くリスクが高く、動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞の要因の一つでもありますので、健康リスクが高いと言っても過言ではありません。
もちろん、肥満自体は総合的に健康リスクが高まりますが、内臓脂肪においては「つきやすく減らしやすい」ことから、日常の食生活を見直したり生活習慣を整えることで、正常な状態に戻しやすいという点を意識しておく必要があります。
逆に「油断するとすぐに内臓脂肪が増えてしまう」ということでもありますので、食生活においては、
・急な血糖値上昇を避ける食事の順番を心掛ける
・揚げ物などの脂っこい食事を控える
・お酒やタバコ、甘いものを控える など
食事の質や栄養バランスを心掛けると良いでしょう。
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一方の皮下脂肪肥満においては、身体全体の脂肪を減らす必要がありますので、
エネルギーを燃焼させる有酸素運動が欠かせません。
もちろん、内臓脂肪肥満においても有酸素運動は効果的ですし、加齢によって低下した基礎代謝を高めるため、筋トレなどの無酸素運動を取り入れるのも良いでしょう。ただし、皮下脂肪においては、時間を掛けてついた分、その脂肪を減らすのも
内臓脂肪と比べて時間が掛かる
という傾向がありますので、中長期で脂肪を減らす取り組みが必要です。
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動のほか、筋肉量を増やして基礎代謝を増やす、さらには食事の質を心掛ける、といった部分を継続的に行うことで、時間をかけてじっくりと体質を改善していくことが大切です。
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過度で急激なダイエットは、
・ストレスになって長期的に続かない
・リバウンドの要因となる
ので、焦らずに続けられる範囲で計画を立てるようにしましょう。