更年期は抜け毛が増える!抜け毛や薄毛の原因と予防法
女性も抜け毛に悩む!更年期から始まる薄毛の主な原因
これまで、当「Reコラム」でも加齢に関するトピックを数多く取り上げてきましたが、加齢症状においては個人差も大きく、また老化による体の変化ついては自然なことではありますので、「老化と上手に付き合っていくことが大切」ということをお伝えしてきました。
また、老眼など一部の老化現象を除いては、日常生活に支障をきたすほどではないため、真摯に老化と向き合うという機会も少ないかもしれませんが、今回ピックアップするのが、
加齢に伴う抜け毛や薄毛
で、男性においては比較的身近なテーマかもしれませんが、女性にとっては死活問題と言っても過言ではないほど、抜け毛や薄毛で悩んでいる女性が多いという事実があります。古くから「髪は女の命」とも言われるように(その由来は様々あるようですが)、相対的に男性より髪が長い女性においては
いつまでも綺麗でつややかな髪でいたい
と思うのは当然ではありますが、この髪の毛においても
加齢による機能低下の影響を受けてしまう
のが現実・・・、パッサパサでツヤやまとまりのない髪の毛は、見た目的に不健康的に見えたり、貧相な感じに見えてしまうことは言うまでもありません。また、髪質だけでなく、髪の毛の量自体も減少する傾向にあり、抜け毛が増える一方で
新しい髪が作られにくくなる
という現実とも向き合う必要があります。
今回は、そんな女性の命とも言える髪の毛にフォーカスし、更年期世代から増える傾向にある抜け毛、薄毛の悩みについてご紹介。
もちろん、老化現象である以上、避けられない部分もありますが、抜け毛や薄毛の原因を知り、日常生活のなかで対策を心がけることで、
その機能低下や抜け毛を少しでも抑制しよう
というのが今回のテーマ。
抜け毛や薄毛においては、食生活や生活習慣、ストレス、乾燥など、様々な要因が絡み合っておりますので、その原因を知る、正しい知識を身に着ける、ということが何より大切です。
つややかでハリ・コシのある髪をキープするためにも、今回の記事を参考に美髪習慣を日常生活に取り入れていきましょう。
ホルモンバランスの変化による髪への様々な影響
50代以降、女性の多くは更年期による体の変化を実感することが多くなる傾向にありますが、その原因の多くは女性ホルモンの分泌減少による
ホルモンバランスの変化と自律神経の乱れ
更年期を背景とした不調は、閉経を迎える前後1年間くらいがもっとも大きくなると言われており、体の変化を感じた時には「いよいよ閉経か・・・」という心理的なプレッシャーも含め、心身とともに不調を来しやすい傾向にあります。
過去記事「▼女性に嬉しい!大豆イソフラボンの様々な魅力と働き」でもご紹介しているように、女性ホルモン「エストロゲン」は、20~30代の成熟期に向かって分泌が増えますが、その後は減少をたどり、更年期にはその分泌量は急激に減少します。エストロゲンは、
女性らしさを維持する重要なホルモン
であり、女性ホルモンが急激に減少する更年期においては、月経不順になってやがて閉経することはもちろん、
・頻尿や尿失禁が増える
【参考記事】
▼40~50代の更年期世代の女性に多い頻尿とその原因
・いびきをかきやすくなる
【参考記事】
▼中高年女性に多い更年期からのいびきと甲状腺機能の関連性
・高血圧や動悸、めまい・頭痛が増える
【参考記事】
▼40代から増える女性の高血圧!知っておきたい原因と対策
その他、肩こりや腰痛、疲労感などの症状が挙げられますが、外見的な変化においては、
・髪の毛のボリュームが減る
・肌のツヤ減少や肌トラブルが増える
といったように、女性らしさという機能が低下してしまう点は、少々悲しい部分ではあります。今回のテーマでもある「更年期世代から増える女性の抜け毛・薄毛の悩み」についても、
エストロゲンの急減によってヘアサイクルが乱れる
ことが大きな要因であるほか、頭皮の代謝が悪化して乾燥しやすくなったり、新しい髪を作り出すための栄養が届きにくくなったりと、何もしなくとも頭皮環境が悪化・機能が低下してしまう傾向にあります。
こうした女性の更年期における薄毛や抜け毛症状は
「びまん性脱毛症」や「女性型脱毛症」
などと呼ばれ、更年期世代の典型的な症状のひとつではありますが、男性の薄毛とは異なり、髪の栄養となるタンパク質を積極的に摂ったり、十分な睡眠を取るなど、
生活習慣の見直しで改善の余地が十分にある
という点がポイントとなることを覚えておきましょう。
次の章では、その改善や予防における生活習慣、食生活の心がまえについてご紹介いたします。
更年期の抜け毛に関する人気記事
抜け毛はいつまで続く?薄毛・抜け毛の予防策と生活習慣
女性の更年期における薄毛や抜け毛は、典型的な加齢症状であることはご理解いただけたかと思います。頭頂部が薄く感じたり、髪のボリューム感が減ったように感じたりと、気にするほどストレスとなって逆効果になりますので、まずはしっかりとその対処法について理解するようにしましょう。
更年期女性の抜け毛・薄毛対策において、もっとも留意したいのは生活習慣で、特にエストロゲンが減少すると、男性同様に動脈硬化や高血圧など
生活習慣病のリスクが高まります!
そのような場合、多くの女性がダイエットを意識するようになりますが、これが毛髪環境に良いはずがありません。バランスの取れた栄養をしっかりと食事から取ることが大前提となり、さらに髪の毛の栄養の元となる
タンパク質や亜鉛・鉄分などのミネラル
が豊富な食事を心がけることが肝要です。
また、女性の多くはカラーリングをしていたり、長時間のドライヤーによって頭皮が乾燥しやすい環境にあります。頭皮に過度なストレスを与えないようにすることも重要で、更年期によるヘアサイクルの乱れ「びまん性脱毛症」は
髪の毛が細い・本数が少ない・伸びるのが遅い
というのが特徴ですので、頭皮にしっかりと栄養を行き渡らせることを心がけることが肝要です。また、その世代の女性の多くは運動不足気味、かつ睡眠時間も短く、良質な睡眠が取れていない傾向にあります。
ウォーキングなど、適度な運動習慣によって
血行を促進して頭皮の血流を良くする
のと同時に、適度な疲労感が睡眠の質を向上させるという側面もありますので、食生活と睡眠時間、運動習慣の3本柱で薄毛対策が成り立つと言っても過言ではありません。美髪を維持するためのヘアケアについては、過去記事「▼美髪をキープする栄養バランスと毎日のヘアケア」でもご紹介しておりますが、
・頭皮を清潔に保つ
・カラーリングなどの刺激を避ける
・ストレスを溜め込まない
・適度な運動の習慣化
・バランスの取れた食生活
・喫煙・飲酒習慣を改善 などなど
女性型脱毛症は、トータル的なケアが必要となりますので、まだ50代前後となるとストレスの多い世代かもしれませんが、日々の生活習慣を少しずつ見直し、頭皮に栄養を行き届かせることを意識するようにしましょう。