睡眠・食事?生活習慣から見直す健康維持のための酷暑対策

夏バテ回避の鍵は良質な睡眠と自律神経の正常化

夏バテ回避の鍵は良質な睡眠と自律神経の正常化

夜遅くまで賑わいを見せる日本の夏。
全国的にお祭りやイベント、BBQや花火など、各地で催事が行われることもあり、冬より夏の方が好きという方も多いかと思います。一方で、夏は汗をかきやすかったり、日焼けしやすかったり、

暑さによる倦怠感や夏バテなどの懸念が・・・

という方が多いのも理解できるところで、冬は風邪やインフルエンザといった健康面でのリスクこそありますが、夏は風邪をひくリスクは低くても、熱中症や夏バテ、睡眠不足や食欲不振といった、

目に見えにくい健康リスクが多い

ということを認識しておく必要があります。

ご承知のとおり、全国的に夏の平均気温が年々高まりつつあるのと比例して、熱中症による救急搬送者と死亡者数は増加の一途を辿っており、

※出典:環境省「熱中症はどれくらい起こっているのか」
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual
/heatillness_manual_1-3.pdf

たしかに重篤な熱中症は高齢者や小さなお子様が多い傾向にありますが、夏バテという観点では全年齢を対象に不調をきたす可能性があり、そして気温上昇に伴って熱中症患者が増えているのと同じく、

夏バテ症状をきたす人も増加傾向にある

と考えるのが自然かと思われます。

上述のとおり、夏バテは目に見えにくく自身では判断しにくいのも特徴で、夏バテが発生するメカニズム自体は、過去記事「▼夏バテと食欲低下を防ぐ!ビタミン・ミネラル豊富な健康食材」でもご紹介しておりますが、日本の夏が「命の危険があるほどの高温化」しているのに対して、多くの方が

暑さや夏バテに対する意識や対策が希薄

という点も否めません。

ざっくりと「暑くて体調がすぐれない」「暑さで食欲が沸かない」というザックリとして感覚ではなく、なぜ体調がすぐれないのか?、なぜ食欲が沸かないのか?という視点でその原因を究明し、対策を取っていくことが必要になってきているのです。

一般的に夏バテを引き起こす主な原因のひとつに

・睡眠の質の低下による慢性的な疲労
・激しい温度変化による自立神経の乱れ

などが挙げられますが、これらの原因を知り、改善していくことが夏バテ回避はもちろん、

気温や天候に左右されない健康的な体つくりの第一歩

と言っても過言ではありません。
今回は、そんな酷暑を乗り切る、今後も高温化していくであろう夏でも健康を維持するための生活習慣や、夏場の食事や睡眠への意識の高め方についてご紹介していきます。熱中症対策にはこまめな水分補給が欠かせませんが、夏の健康維持対策には

こまめな栄養補給と良質な睡眠が欠かせない

ということへの意識をこの記事で高めていきましょう!

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酷暑対策としてまず始めに挙げられるのが、良質な睡眠を取るという点です。
健康維持に欠かせない「睡眠」ですが、単に睡眠時間を取れば良いというものではなく、睡眠の質を高める必要があるという点は「▼テーマ:睡眠・眠り」の各記事でも多く取り上げてきました。

あまり難しく考える必要はありませんが、例えば夏と冬で比較すると

冬:温かい布団に入るとリラックスして気持ちよく寝れる
夏:掛け布団も不要で、暑さで夜中に目が覚めやすい

もっと言うと、冬の方が朝寝坊することが多いのではないかと思いますが、人間を含めた動物の多くは、日照時間の兼ね合いもありますが、冬時期の方が睡眠時間が長くなる傾向にあります。また、夏場は夜になっても気温も高く、入眠しても

深部体温が下がりにくく眠りが浅くなる傾向

がありますので、何もしなくても睡眠の質が低下してしまうという傾向にあります。

また古くから

「就寝時のエアコンは切タイマーで」

という文化が根付いている側面もありますが、良質な睡眠という観点では

エアコンは点けっぱなしが理想

で、寝室内を22~25℃前後で保つことで、朝まで一度も目が覚めずに眠れる可能性が高まります。なお、切タイマーをセットしても、結局夜中に暑くて目が覚めて再度エアコンのスイッチを入れてしまうのであれば、電気代という懸念こそあっても、点けっぱなしの方が健康面でのメリットは大きいでしょう。

また、睡眠の質は

日中の行動や身体の疲れにも左右される

ことを「▼日中何をしていたかで睡眠の深さが変わってくる?!」でもご紹介いたしましたが、外が暑いからといってエアコンの効いた屋内で1日ゴロゴロしていては、疲労不足で夜寝れなくなるのは当然。夏場の日中は熱中症などのリスクが高まるので、

夕方以降にウォーキングなどの適度な運動

を行うことで適度に体を疲労させ、体を動かすことによって空腹感も高まり、必要な栄養素も補給しやすくなります。また、就寝前の入浴については夏場も非常に重要で、運動によって疲労した筋肉をほぐすという点はもちろん、

リラックスして自律神経を整える

という観点でも入浴は非常に効果的ですので、湯温37~39℃を上限とした微温浴を20分前後続けることで、深部体温も上昇して深い眠りにつくことができるようになります。夏場の入浴は「暑いからシャワーで汗を流すだけ」となりがちですが、

これが睡眠の質低下、しいては夏バテの原因になる

という認識を持って、暑さに関わらず「運動・食事・入浴」をルーティンとして行うよう心がけましょう。

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続いては食事・栄養摂取面からの酷暑対策です。

老若男女問わず、夏場は汗をかきやすいのは説明の余地がなく、その発汗によって水分や塩分はもちろん、ビタミンやミネラルなどが失われやすくなります。熱中症対策という観点では、水分や塩分の補給にフォーカスされがちですが、

夏バテのような体調不良はそれだけでは不十分

もちろん、ご自身でどの栄養素が失われ、どの栄養素が欠乏しているなどの詳細デーが分かるわけではないので、あくまで発汗で失われやすい栄養素に対する予防対策として、

ビタミンやミネラルが豊富な食材を意識的に摂っておく

という点を心がける必要があります。

こちらも、冷静に考えれば非常にシンプルな考え方となりますが、汗で水分が失われるので水分補給をするのと同じく、

発汗でビタミンやミネラルが失われるので食事で補給する

ということになりますが、意外とこれができにくいのが夏場の食生活の特徴。
暑くて食欲が減退すると、冷たい麺類や手軽で済ませられる食事に傾倒しがちで、栄養自体が偏りやすくなる傾向にあります。

夏場だからこそ積極的に摂りたい栄養素は、ビタミンB群やカリウムなどで、過去記事「▼やっぱり「うなぎ」が良いの?夏バテ予防に欠かせないビタミンBの効果」でも詳しくご紹介しておりますが、やはり季節問わず

バランスの取れた食事をしっかり摂ることが何より重要

・暑いから動かない
・動かないからあまりお腹も空かない
・食生活も適当になる
・体も疲労してないから眠りも浅い

このような生活習慣では、夏バテまっしぐらと言っても過言ではないでしょう。
特に、夏バテを予防するうえで重要な栄養素となる豚肉や納豆などのビタミンB群のほか、昆布やわかめに多く含まれるカリウムやマグネシウムなどの多量ミネラルの摂取を意識した食事を心がけることで、

食欲不振や倦怠感の予防につながる

という点も覚えておくと良いでしょう。

夏バテにおいては、適度な運動や食事、入浴から睡眠まで、

生活習慣との相関性が高い

といった側面もありますので、暑いからといってダラけてしまうのが実情ではありますが、ダラければダラけるほど夏バテを引き起こしやすいということを理解し、暑さに負けない体つくりを、より心がけるようにしましょう。

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