インフルエンザ予防!免疫力アップのオススメ食材
乾燥する季節の免疫低下を防ぐ~免疫力を高めてインフル予防
冬の健康リスクの定番と言えば、風邪やインフルエンザ。
毎年のように、「風邪が猛威を振るう」といった報道を耳にするところで、普段の生活圏においても、マスクをする人が増えたり、ゴホゴホと咳をしたりする人が増えてくるのもこの時期ならでは。いやでも風邪などの体調管理に意識が向く季節でもあります。冬の季節に風邪やインフルエンザが流行する要因としては、
・乾燥によってウイルスが生き延びやすくなる
・ウイルスや細菌を排除する鼻腔内の繊毛の働きが低下する
・寒さによって体温が下がり免疫機能が低下する
上記のような背景があり、これらリスクの鍵となるのが
冬の乾燥と寒さによる体温低下
ということになりますが、冬の寒さや乾燥は防ぐことが難しいため、自身で取れる予防策としては、「体温の低下による免疫機能の低下をいかに抑えるか?」という点に尽きるかもしれません。こうした背景もあってか、巷では「免疫力を高める・免疫アップ」といったワードが散見されますが、
そもそも体を守る免疫力ってなに?
という点については、意外と正しく理解していない方も多いのが実情。
風邪やインフルエンザに感染するメカニズムは、外界からウイルスや病原菌が体内に入ることで発症しますが、それら病原菌から体を守る重要な役割を担っているのが免疫細胞。そして、体内でその免疫細胞が集中しているのが小腸や大腸で、
人の免疫細胞の約7割が腸に集中しています!
つまり、免疫力を高めるというのは、
腸の働きを活発化させる
と言っても過言ではなく、寒さによる体温低下に伴う免疫機能の低下をいかに抑制するかが鍵となるのです。ちなみに、「体温が低下するとなぜ免疫機能が低下するの?」という点は、次の章で詳しく取り上げますが、端的に言うと
血管が収縮して血流が悪くなり体内細胞が不活発なる
という状態。
基本的に寒さによる体温の低下は、免疫機能を低下させるだけでなく、腸の消化不良や食欲不振など、腸の免疫細胞の働きに悪影響を及ぼすため、風邪やインフルエンザ予防においては、腸の働きを正常に保つということが非常に重要なのです。
そこで今回の記事では、そんな冬場の風邪・インフルエンザ感染を予防すべく
腸と免疫機能をアップするオススメ食材
をテーマに、腸の働きが低下しやすい冬場の食生活を中心に、習慣化したいオススメ食材をご紹介していきます。
特に筋量が少ない女性は冷え性になりやすく、腸が冷えることによる免疫機能の低下が課題と言っても過言ではありませんので、食事による体温・免疫維持を意識して、インフルエンザにかからない体づくりを心がけましょう。
冬場はなぜ免疫が低下する?生活習慣に左右する免疫の仕組み
上記でも触れましたように、「冬場は体温が低下して免疫力が低下する」とお伝えしましたが、体温と免疫の関係性について詳しく見てみましょう。
例えば、クマやリスなどの一部の哺乳動物が冬眠するように、体温が下がると代謝も下がってエネルギーを節約するという本来の機能が働きます。私たち人間は冬眠こそしませんが、代謝が低下することによって
血管や内臓の働きが低下して免疫力も下がる
というのが基本的なメカニズム。
また、代謝が落ちると筋肉の働きも低下するため、摂取したエネルギーを消費しにくくなり、太りやすくなるといった傾向もみられます。つまり、運動をすることで全身の血流が増えると体内の細胞も活発化して、「代謝が上がる=免疫力も高まる」ということが言えますが、冬場においては
・外気温が低く体温が低下しやすい
・ウォーキングなど外での運動(活動代謝)が減りやすい
・年末年始などで生活習慣や食生活が乱れやすい
など、免疫力が下がりやすい環境にさらされているとも言えるのです。
また、代謝機能においては生活習慣や食習慣の変化だけに限らず、日常生活における疲労やストレスなども代謝機能に大きく影響を及ぼしますので、
生活習慣と代謝・免疫機能は密接な関係性がある
ということができます。
つまり、冬場に限った話ではありませんが、普段からストレス過多で生活習慣が乱れていると、
代謝が低下しやすくインフルエンザなどの感染リスクが高い
さらに冬場になれば、もっとそのリスクが高くなるということが言えますので、いかに生活習慣との関連性が高いかがうかがえるのではないでしょうか?
こうした状況に陥らないためにも、毎シーズン風邪を引いているといった方は日常生活を見直し、慢性的な寝不足の解消、不規則な生活習慣の改善、運動不足の解消など、免疫力をキープするための行動を意識するようにしましょう。
腸・免疫機能に関する人気記事
風邪をひきやすい季節の免疫力アップ食材とおすすめレシピ
冬の寒い季節は体温を低下させないこと、免疫機能を低下させないことが大切であることは理解できましたが、現代社会においては何かと生活習慣は不規則になりがちですし、栄養バランスを考慮した食事も続けるのが難しいというのが本音。
また、ストレス社会でもありますので、自律神経は常に乱れやすい状況にあると言っても過言ではありません。そんな状況にオススメしたいのが、
免疫機能を維持する食材を取り入れた免疫アップレシピ
上記でもご紹介したように、冬の体温低下は代謝が下がり、免疫機能を低下させて風邪やインフルエンザなどの病原菌を体内に取り入れやすくなってしまうことから
・寒くても体温を低下させないこと
・腸を活性化して免疫機能を高めさせること
が予防のポイントと言えます。
普段の食生活のなかで免疫アップ食材を取り入れるだけで、風邪やインフルエンザ予防に役立つほか、体温を高めることで代謝を活性化し、腸の働きも正常に保つことができるため、必然的に免疫機能も高まる。そんな食材と習慣化レシピをご紹介していきます。
≪免疫アップ食材の例≫
1,発酵食品
腸内環境を整えると言われる代表的な食材が、ヨーグルトやチーズ、納豆や味噌、キムチといった発酵食品の数々。ヨーグルトに含まれる乳酸菌や、納豆の納豆菌、お味噌の酵母菌など、様々な善玉菌は免疫機能の維持に欠かせない存在です。
2,水溶性食物繊維
ゴボウやモトヘイヤなど根菜系野菜や、モズクや昆布、わかめなどに多く含まれるのが水溶性の食物繊維。腸内の善玉菌は、食物繊維をエサにして「短鎖脂肪酸」という有機物を生成しますが、この短鎖脂肪酸は腸内のバリア機能を高めて、免疫力を高めてくれるので、善玉菌の活性化に欠かせない栄養素です。
3,オリゴ糖
整腸効果が高いとして知られるオリゴ糖。一般的には、3つ以上の糖が結びついたものの総称としてオリゴ糖と呼ぶようですが、こちらも腸内の善玉菌を増やし、活性化する栄養素の代表格。日常の食生活で比較的摂取しやすく、玉ねぎやキャベツ、アスパラ、バナナなどに多く含まれます。
その他、スタミナアップ食材として知られる殺菌力の高いニンニク、卵や鶏肉、魚など良質なタンパク質、ビタミン類を多く含む緑黄色野菜なども、免疫アップ食材として積極的に取り入れるようにしましょう。また、唐辛子などに多く含まれる辛み成分「カプサイシン」も、代謝を高めて免疫アップの手助けになります
≪免疫アップレシピの例≫
・ピリ辛豚キムチ鍋
冬のお鍋の定番のひとつ「キムチ鍋」。
発酵食品であるキムチと、カプサイシン豊富な唐辛子、ビタミンBが豊富な豚肉を使った手軽で簡単お鍋。必要に応じて、キノコやゴボウなどをミックスすれば、食物繊維も豊富に摂れ、免疫力アップのサポートに。栄養価の高い春菊やブロッコリーなどを追加すると、ビタミン類も摂れて尚よし。
・きのこと根菜野菜の味噌煮込み
シメジやエノキ、お好みで椎茸やエリンギをゴマ油でサッと炒め、ザク切りしたゴボウや大根、ニンジンなどを加え、みりんと砂糖を加えた味噌ベースのだし汁で煮込むだけの簡単レシピ。必要に応じて鶏もも肉を加えると、しっかりとした食べ応えになります。最後にうどんを加えれば味噌煮込みうどんになり、体もほどよく温まることでしょう。
いかがでしたでしょうか?
漠然としたイメージである「免疫アップ」とは、体温を上げることで代謝を高め、腸の働きを活発化させることが重要であることが理解できたのではないかと思います。免疫を高めて寒い冬を健康的に乗り越えましょう。