眠れないときはスローテンポのリラックスできる音楽を流そう
眠りたいのに眠れない…その原因によって異なる対処法を知ろう!
時間的概念が薄れつつある現代社会。
24時間活動する現代においては、「朝6時に起きて23時には寝る」といった規則正しい生活リズムを維持するのが難しくなり、不規則な生活習慣、慢性的な寝不足といった点は、もはや国民病になりつつあると言っても過言ではありません。
健康を意識するうえで「睡眠」はとても重要な生理現象ではありますが、現代社会においては、約5人に1人の割合で不眠症や過眠症など、睡眠に関する何かしらの障害を抱えていると言われており、特に不眠においては
一般成人の30~40%が何らかの不眠症状
を抱えているといった状況。
※出典 厚生労働省「e-ヘルスネット」:不眠症
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html
睡眠は、ごくごく当たり前すぎて改めて意識する機会に乏しいかもしれませんが、人間の活動にとって何より重要な要素のひとつが睡眠なので、この機会にぜひ
「眠り・睡眠」に対する意識を高めていただきたい
と思います。
さて、人間の活動や健康維持に欠かせない睡眠ですが、冒頭でもお伝えしたように、現代社会においては「寝たいのに寝られない不眠症」で悩む人が増加傾向にあるのが実情。
リフレ公式サイトの「▼睡眠特集-快適な睡眠をとる方法」でも詳しく取り上げておりますが、ひとえに不眠症と言っても、不眠のタイプと原因が分からなければ対策も取りようのないことは言うまでもありませんので、
そもそも不眠症状にはどのような種類があるのか?
という点から見ていくことにしましょう。
1,なかなか寝付けない・寝つきが悪い「入眠障害」
2,眠りが浅く夜中に何度も目が覚めてしまう「途中覚醒」
3,時間的にまだ寝られるのに目が覚めてしまう「早朝覚醒」
4,たっぷり寝たのに熟睡した感じが得られない「熟眠障害」
5,加齢による必要な睡眠時間の減少
不眠症については、大きく分けてこれら5つに分類されます。
これらの不眠症状の原因はさまざまですが、
不眠原因の多くは悩みや緊張、ストレスに伴い出現する
ことが多いため、自身でどのようにストレスを処理していくか?、ストレスとどのように付き合っていくか?、という点も重要な課題となることは言うまでもありません。
そこで今回は、そんなストレスを軽減すべく方法のひとつとして
リラックスできるスローテンポの音楽効果
にフォーカスし、特に寝つきの悪い「入眠障害」の解消法のひとつとして、スローテンポなミュージックのリラックス効果についてピックアップしていきます。
「眠りたいのになかなか眠れない・・・」を解消すべく、質の高い入眠と良質な睡眠を実現する毎晩のおすすめルーティンなどを中心にご紹介していきますので、毎晩寝つきが悪いという方はぜひ試してみると良いでしょう。
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寝つきの悪い人にオススメする「午前中にやっておきたいこと」
眠りの鍵はメラトニンと副交感神経~リラックスの最大化を意識する
上記では、不眠症状の種類をご紹介いたしましたが、これら睡眠障害のなかでも
特に心因的要素が大きいのが「入眠障害」
不安や緊張、ストレスといったネガティブな心理的要因だけでなく、子供の頃の「遠足の前日」のように、楽しみやワクワク感、興奮といったポジティブな要因もまた入眠の妨げになります。
ヒトの眠気・入眠のメカニズムにおいては、過去記事「▼体内時計をつかさどるメラトニンの働きを理解しよう」にて詳しく取り上げておりますが、おさらい的にご紹介いたしますと、
・人間は元々、約24時の体内時計(サーカディアンリズム)を持っている
・夜になれば自然と眠くなり、朝になると陽の光を浴びて脳が覚醒する
・夜になると睡眠ホルモン(メラトニン)が分泌されて眠気が起きる
・朝日を浴びると活動ホルモン「セロトニン」が増えて脳が覚醒する
つまり、入眠障害においては、
睡眠ホルモンであるメラトニンが上手く機能・分泌していない
ということが挙げられます。
夜になると自然と眠気が訪れるのは、人間が本来持つ体内時計の働きによって、夜になると睡眠ホルモン「メラトニン」が多く分泌され、そのメラトニンの働きで体温や血圧が低下して眠気を誘うほか、副交感神経を優位にして眠る体制を整えてくれることは、「▼睡眠は時間よりも質が重要と言われる要因は?」でもご紹介したとおり。
つまり、寝付きの悪さの改善は
いかにメラトニンを正常に分泌させるか?
という点にフォーカスすることになります。
メラトニンを正常に分泌させるためには、
1,夜になったら目から入る光の量を減らす
2,日中に陽の光を浴び「セロトニン」を多く分泌させる
2,メラトニンの分泌が抑制されるスマホ画面などの光を避ける
4,カフェインやタバコ、アルコールなどの摂取を控える
5,副交感神経が優位になるよう入浴等で気持ちをリラックスさせる
ということが重要で、特に副交感神経を優位にさせるという点においては、メラトニンの重要な働きのひとつでもあり、良質な睡眠にとって欠かせない機能ではあります。ただし、就寝前にお部屋の照明を暗くしたり、カフェインやアルコールを控えたりといったことは、比較的容易に行えますが、現代のストレス社会において
気持ちをリラックスさせることの難しさ
は、多くの方が実感している部分であり、仕事や育児のストレス、悩みや不安、人間関係のトラブルなど、様々なストレスが自律神経を乱し、メラトニンの分泌を抑制してしまっているのが実情です。「入眠障害」に対策においては、ストレスや不安を少しでも和らげる方法をご自身で確立していくことが非常に重要となってくるのです。
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マッサージ店のBGMはなぜ眠くなる?リラックス感を最大化するBGM
夜、スムーズに入眠するためには、副交感神経の働きを優位にすることが肝要であることをご紹介してきましたが、不安や悩みなどの心因的ストレスを抱えていると、夜になっても交感神経の方が優位となり、なかなか眠気が訪れないというのが入眠障害の特徴のひとつ。
せめて寝る時だけでも不安や悩みを忘れることができればいいのに・・・
と考える方も少なくないと思いますが、こうしたストレスを軽減し、ご自宅でも簡単にできる副交感神経の活性化する方法について幾つかご紹介します。
・30分前後の入浴で体を温める
・軽めのストレッチを行う
・大きくゆっくり息を吸って吐く
・音楽を聴く
・水を飲む
・アロマを楽しむ
・笑う などなど
これらは、気持ちをリラックスさせることで副交感神経を活性化させる代表的な方法で、入浴方法や就寝前ストレッチなどは、当Re:コラムでも多数ご紹介してきましたが、今回は
音楽を聴いてリラックス感を最大化
という点について考察してみましょう。
リラックスできるBGMという観点では、身近なところで言うとリラクゼーションマッサージ店などで流れている癒し系・ヒーリングミュージックなどが挙げられます。たしかに、マッサージ店などでハードロックやアップテンポな曲が流れていたら
ノリノリで興奮して交感神経が優位になってしまう・・・
ことは説明の余地はありません。
マッサージ店で眠くなってしまう要因においては、もちろんマッサージの効果もありますが、
・室内が程よく暗い
・アロマの心地よい香り
・ヒーリングミュージック
といった点も副交感神経の活性化に大きく寄与しており、近年では特に
自律神経を整えるべく癒しのBGMの効果
という点に注目が集まっているのです。楽曲のジャンルとしては明確に定義されていませんが、俗に言うヒーリングミュージックにおいては、
「ソルフェジオ周波数音」や「α波音楽」
などと呼ばれており、川のせせらぎ音や、森の奥深くにいるかのような鳥のさえずり、スローテンポなピアノ曲など、聴いているだけでその世界に入ってしまうような曲ほど、副交感神経を活性化し、心身を整えると言われています。
Youtubeなどの動画共有サイトでも、多数のソルフェジオ周波数ミュージックが視聴できますので、ソルフェジオ周波数音とは、グレゴリオ聖歌にも使われた古代音階で、174~936Hz(ヘルツ)までの9つの特定周波数のなかでも、特に
ヒーリングの王道と呼ばれている528Hz帯
のミュージックが癒しの基本と言われています。
実際にどんなヒーリングミュージックなのか、参考までに聴いてみてください。
いかがでしたでしょうか?
眠れない原因の多くは、不安や悩みといった心因的な要素が多い傾向にあり、こうしたストレスを上手に軽減し、良質な睡眠を取るためには、様々な取り組みが必要になります。入浴などと同様、BGMもまた自律神経を整えるのに一定の効果が見込まれますので、ぜひ日々の睡眠習慣に取り入れてみると良いでしょう。
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