肩こりや腰痛は加齢のせい?!原因を探る3つのポイント

中高年の口癖「体にガタ」は単なる運動不足が原因?

重い頭部や腕を支える肩の筋肉は常に緊張状態?!

30代以降、多くの方が感じる身体の不調のひとつである「肩こり」。
重たい頭部や腕を支えている首や肩の筋肉の疲労や血行不良などを原因に、肩の筋肉が張っているような感じや、倦怠感などを覚えるようになります。肩の筋肉疲労以外にも、

・加齢による筋肉量の低下
・筋肉の柔軟性の低下

なども原因とされ、特に40代以降は筋肉や骨が弱くなるうえ、もともと筋肉量が少ない女性においては、多くの方が肩こりを自覚されている傾向にありますので、

加齢に伴う宿命的な症状

とも言っても過言ではありません。

肩こりの原因は様々で、重い頭や腕を支える肩の筋肉は常に緊張状態にあるので、血行が悪くなって乳酸などの疲労物質が溜まりやすくなるほか、ストレスなどによっても筋肉が緊張状態になったり、近年ではデスクワークやスマホの画面を見続けるなど、

同じ姿勢を取り続けることが増えている

ことも肩こりを誘発する原因となります。

筋肉疲労や血行不良などを背景とした肩こりについては、肩周辺の筋肉の緊張状態が続かないよう、こまめに姿勢を変えたり肩まわりの筋肉を動かすことで血行を促進し、肩こりを起こしにくい筋肉を作ることを心がけることが大切です。つまり肩こりは、

動かさないことで固まってしまった筋肉を動かすこと

に意味がありますので、ストレッチなどによって筋肉を伸ばすだけでなく、日常的に適度な運動を取り入れることで、筋肉が動かして血流を改善させ、緊張状態から解放させることが重要なのです。

一方、筋肉疲労や血行不良の原因以外にも

加齢を背景とした筋骨格の変化による神経の圧迫

などを原因とした肩こりもあり、特に痛みや痺れを伴うような場合は、俗に言う「五十肩」と呼ばれる肩関節周囲炎であったり、頸部脊椎症といった脊髄や神経が圧迫されている疾病であったりする場合があります。こうした症状を自覚した際には、早めに専門の医療機関に受診するようにしましょう。

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骨の変形による腰痛は言わば老化現象のひとつ

加齢を背景に筋肉や腱の柔軟性はどんどん低下

次に、肩こりと並んで多い身体の悩みである「腰痛」についてみてみましょう。

腰痛と聞くと

・ぎっくり腰
・ヘルニア

などを思い浮かべる人が多いのではないかと思いますが、腰痛にも大まかに分けて幾つかの種類があり、原因が分からず自然に治るものもあれば、原因が明らかで手術が必要な腰痛もあります。ここでは、代表的な腰痛の種類についてご紹介していきます。

≪ぎっくり腰≫
ぎっくり腰とは、椎間板などの腰の組織のケガの一種であり、急性腰痛とも呼ばれます。重たい荷物を持ったり、くしゃみをした時や足を滑らせた瞬間などに突発的に痛みが走ったりしますが、はっきりとした原因やメカニズムは明らかになっていません。個人差こそありますが、1~2週間程度で自然と痛みは和らぎますが、繰り返しやすい腰痛持ちになりやすい傾向にあります。

≪椎間板ヘルニア≫
背骨と背骨の間でクッションの役割を担う「椎間板」が変形して飛び出し、腰の神経を刺激したり、圧迫したりすることで症状が起きる腰痛。中高年で多く起こる腰痛で、その原因の多くは、加齢や生活習慣などに起因することが多い傾向にあります。長時間の車の運転や力仕事など、腰に負担の掛かりやすい生活を送っている人ほど発症しやすい傾向にあります。

≪腰部脊柱管狭窄症≫
加齢によって筋肉や骨の変化することで腰の神経が圧迫されて症状が現れる50代以降に多く見られる腰痛。脊髄の神経の通り道である脊柱管が加齢によって狭くなったり、背骨のズレなどによって症状が起こり、足のしびれや痛みなどを伴う加齢を原因とした腰痛です。

肩こりと同様、腰痛においても

二足歩行をする人間の宿命的な症状

のひとつではあり、重い上半分の体重が腰に集中することで、腰の周辺組織には常に負担が掛かっていること、そして加齢による腰周辺の筋力低下や、骨や腱の変形といった様々な要因も重なって腰痛を引き起こしています。

骨格に関しては遺伝的な要素もありますが、多くの場合で

姿勢の悪さや加齢による変性

といった後天的な要因であることが多いので、特に加齢を要因とした腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどは、日ごろから良い姿勢を取ることを心がけ、医師の指導のもと、痛みに応じた適切な筋トレやストレッチなどをを行う必要があります。

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加齢以外の痛みの原因を探る3つのポイント!

筋肉や柔軟性を保つための日常的な心構え

これらのように、国民病とも言える肩こりや腰痛においては、

悩んでいる人が多い割に原因やメカニズムが解明していない

という傾向にあり、単に加齢という点だけで片付けられるものではありません。

もちろん、加齢による筋力低下、腱や骨格の変化なども要因として挙げられますので、それらの老化現象を少しでも抑えるための運動や生活習慣の見直しは言うまでもなく必要ですが、肩こりや腰痛が何らかの病気が原因である場合もありますので、

加齢要因以外の痛みの要因

についても知っておく必要があるでしょう。

まず、肩こりについてですが、一般的な肩こりの原因である筋肉疲労や血行不良においては、基本的に両肩に同じような症状が現われるのが特徴で、ストレッチや運動を行ったり、ストレスを解消することが改善策となりますが、

・左側の肩だけが痛みを感じる
・十分な休養を取っても改善しない
・特定の動きに対して痛みが起きる

といった状態なら、単なる肩こりではなく、五十肩などの肩関節周囲炎や心筋梗塞や狭心症といった症状が疑われ、時間の経過と共に痛みが強くなる場合も多い傾向にあります。

また、腰痛においても消化器系や泌尿器系の病気、脊髄腫瘍などの脊椎の疾患が原因で起こる場合もあり、肩こり同様に自然と痛みが和らいで行くということはほとんどありません。その他にも、ストレスを背景とした心因性の腰痛もあり、肩こり以上に加齢要因以外の疾患リスクが存在します。

・安静にしていても痛む
・時間の経過と共に痛みが増す
・姿勢を変えても痛みが変わらない

こうした痛みにおいては、一般的に言われる肩こりや腰痛とは異なり、筋肉疲労や筋骨格の変化以外の要因がある場合がありますので、早めに専門の医療機関に受診するようにしましょう。

いかがでしたでしょうか?

肩こりや腰痛を、単なる歳のせいだとか老化現象だと決め付けず、自身の症状をしっかりと理解して対策することが何より重要なのです。自己流での筋トレやストレッチなどが、かえって症状を悪化させてしまうことにならないよう、正しい知識を身につけるようにしましょう。

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