膝を強化するために必要な栄養素とサプリメントの活用法

中高年からの膝強化!膝痛を起こさない・悪化させない心がけ

40代中盤から後半ともなると、男女問わず多くの人が実感するのが「老化」。
髪の毛や肌のハリ、老眼から運動能力の低下など、個人差はあったとしても体の様々な部分で衰えを感じるようになるのは誰しも同じこと。

過去記事「▼ルテインに予防効果!目の老化「加齢黄斑変性」の基礎知識」にてご紹介した「老化の4原則」については、老化現象に抗うのではなく、

老化の速度を抑制しつつ加齢と上手に付き合う

ということが大切であることをお伝えいたしました。

特に女性においては外見・見た目的な変化に敏感であり、シミ・しわの増加や白髪や薄毛といった部分は特に加齢を感じさせるところであり、それをカバーするコスメなどの美容グッズも多く販売されていますが、今回の記事では

外見・見た目以上に重要な関節機能の老化

についてピックアップし、その加齢対策として意識したい生活習慣や食生活などの日常の心がけについてをご紹介。俗にいう「アンチエイジング」は、本来は抗加齢・抗老化を意味する言葉ですが、どうしても肌や髪といった見た目の部分にフォーカスされがちで、それ以上に重要な

運動機能の抗老化については見落とされがち

いくら見た目の部分で若々しさをカバーできたとしても

・画面を遠ざけながら目を細めてスマホを見る
・階段の昇り降りで無意識に手すりに頼る
・何かの動作をするごとに「よっこいしょ」が出てしまう・・・

こうした避けることが難しい無意識の動作が、特に老化を感じさせてしまうもの。

画面を遠ざけながらスマホを見るといった典型的な老眼症状については、「▼見えにくいスマホはストレス頭痛の原因?~40代からのアイケア」も併せて参考にしていただきたいのですが、日常生活に支障を来しやすい運動機能の老化への対策として、今回は

歩く・走るを司る膝関節の若々しさを保つ

をテーマに、そのアンチエイジングについてご紹介していきます。
老化による運動機能の低下を取り戻すことは物理的に不可能であっても、その低下速度を抑制するための運動習慣や食生活、意識して摂りたい栄養素など、様々視点でご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

▼膝痛・関節痛に関するオススメ記事
高齢者の3割超が膝痛に悩み!加齢と膝痛との因果関係

体重を増やさない・足を動かす~中高年の膝強化の基礎

さて、実際に40代以降ともなると急速に老化を感じやすくなり、四十肩・五十肩といった言葉もあるように、膝も含めた体の関節に不快な痛みを感じることが多くなってくるのもこの世代からが多い傾向にあります。

・肩が痛くて腕が上がらない
・腰が痛くて長時間座っているのが辛い
・膝が痛くて階段の昇り降りが辛い

いずれで「年のせいだから」と片付けられてしまうことが多い加齢の典型症状ではありますが、加齢と運動機能障害には密接な関係があり、その背景には筋肉量の減少、運動不足、筋肉の血行不良によるコリなど、様々な要因で痛みを発症します。

特に膝の痛みにおいては、変形性膝関節症といった加齢が主な要因である関節症もあり、元々筋肉量が少ない女性ほど罹患しやすいという点は、過去記事「▼運動すれば膝痛・しなければ筋力不足~膝を強化するオススメ運動」でもご紹介したとおりですが、なんといってもその主原因となるのが

運動不足と体重の増加

という点であり、体を動かさなければ筋肉は衰え、筋肉量が減少すれば代謝も低下し、そして太りやすくなるという

中年太りの定番ロジックを打開することが何より重要!

加齢によって基礎代謝が落ちているのに、食べる量は若い頃と同じだったり、食事の質においても、ファストフードや揚げ物など肉中心の食生活だったりすると、当然体重が増えやすくなり、膝への負担がますます増えていくのです。

食生活という点では、普段から運動習慣がある人においても他人事ではなく、運動している人ほど

運動しているからしっかり食べても問題ない

という意識が働きやすくなる傾向にあります。

実際に運動習慣がある人でも、年々体重が増えてしまっている方も珍しくなく、逆に体重が増えていくなかでの定期的な運動を繰り返すことで、変形性膝関節症や半月板損傷などを引き起こしやすくなるというリスクがあることも留意が必要です。

40代以降、最も気を付けたいことの一つが体重の増加

そして、ウォーキングや水泳といった過度に膝に負担が掛からないような運動を習慣づけ、大腿四頭筋やハムストリングといった膝周辺の筋肉量をできる限り減らさないよう、足を動かす運動を意識すると良いでしょう。

関連記事

膝を構成する組織の健康維持に欠かせない栄養素とサプリの活用法

これまで、膝関節のアンチエイジングにおいては、体重管理と足を動かす運動習慣が重要であることをお伝えしてきましたが、それに合わせて筋肉量を落とさないための食生活や積極的に摂りたい栄養素、それを補うためのサプリメントの活用法についてご紹介していきます。

まず、膝関節の負荷をカバーする筋肉においては、太ももを構成する大腿四頭筋や大腿二頭筋、ふくらはぎの下腿三頭筋など挙げられます。これら筋肉は、

体の筋肉のなかでもとても大きい筋肉

であり、お尻と太ももの筋肉で体全体の約50%も占めるほど大きな筋肉です。
そして、筋肉量の変化は基礎代謝にも影響を及ぼすため、足全体の筋肉量を増やすことで必然的にエネルギー代謝量が増え、カロリーも消費しやすくなるというのが教科書的な判断です。

もちろん、基礎代謝のなかでも筋肉量が占める割合は全体の2割程度となり、足の筋肉を増やせば体重が落ちるという訳ではありませんので、筋肉量を増やすために食事の量が増えてしまったりすると、

筋肉量が増えてもその分体重も増えてしまう

ということにもなりかねません。

「筋肉量を減らさずに体重を落とす・維持する」という点、つまりカロリーの摂取量と消費量のコントロールが非常に難しい部分ではあり、筋肉を増やすために運動量を増やすと、その分食事の量が増えてしまうという傾向にありますので、

摂取カロリーを抑えつつ、筋肉を作るタンパク質などを摂取する

ということを考えていく必要があります。

みなさんも良くご存じかもしれませんが、筋肉が必要とする栄養素は大きく分けて4つ。

・タンパク質
・糖質
・ビタミンB・D
・ミネラル

今回の目的は、体重を増やさず筋肉量を増やす、もしくは脂肪を減らして筋肉を維持することで、膝への負担を減らすことがポイント。つまり、食事の量を抑えるのと同時に、食事を抑えることで不足しがちな

筋肉形成に欠かせない栄養素をサプリメントなどで摂取する

というのは理に適っていると言えるでしょう。

上記で挙げた4つの栄養素のうち、タンパク質や糖質は比較的身近に摂れる栄養素ではありますが、ビタミンBやビタミンD、ミネラル(カルシウム・リン・亜鉛・カリウム)などは不足しがちな栄養素の代表格(※)。

※出典:厚生労働省「平成30年国民健康・栄養調査報告」
https://www.mhlw.go.jp/content/001066884.pdf

これらをサプリメントで補いつつ、足を動かす運動習慣を続けることで、膝関節の抗老化対策につながるのです。

40代以降の抗老化を目的とした筋トレは、闇雲に運動量を増やすのではなく「加齢によって低下しつつある機能をサポートする」という視点を持つということを忘れないようにしましょう。

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